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「白髭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

白髭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
国語音韻の変遷」より 著者:橋本進吉
《ツキ》―月夜《ツクヨ》) オ段の仮名にあたる音がア段にあたる音に(白《シロ》―白髭《シラヒゲ》) エ段イ段あるいはオ段の仮名にあたる音が二つある場合には、....
死までを語る」より 著者:直木三十五
げると、次に、この老人の所へもって行く。私が上って行くと、老人は、上品な、白髪、白髭で、歯がなく、もぐもぐと口を動かしつつ、微笑して、私に何か云うが、少しもわか....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
、須賀町から横網への御蔵の渡し、待乳山下から向島への竹屋の渡し、橋場、寺島村間の白髭の渡し、橋場、隅田村間の水神の渡し、南千住から綾瀬への汐入りの渡しなぞで、そ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
て、大変重いものになってしまっています。この号に、露伴の肖像もあり、面白い。この白髭の丸形のお爺さんは白い襟をちょい出して、黒い着物で、大きい四角い和本箱が二重....
お山の爺さん」より 著者:豊島与志雄
がしました。子供達はびっくりして、歌も踊りも止めて見上げますと、髪の毛のまっ白な白髭《しろひげ》の大きなお爺《じい》さんが、煙の中にぼんやり浮き出して、にこにこ....
金の目銀の目」より 著者:豊島与志雄
もっとまっ白でしょう 雪より白かったんだもの……」 おじいさんの胸までたれてる白髭《しろひげ》より猫の尻尾《しっぽ》の長い毛の方が、いっそう白くて光ってきれい....
魔都」より 著者:久生十蘭
郁たる香気の事 並に時計台の首吊人の事 「月を待乳の山に望み、風|白髭《しらひげ》の森を渡る」とはむかしの話。夜空に聳え立つ橋場のガスタンク、綾瀬....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
なく船宿へでも駈けこんだこッたろうが、それにしても、この降りじゃ……」 向島|白髭《しらひげ》の、大川にのぞんだ二十畳ばかりの広座敷。 朱塗の大きな円卓《え....
日記」より 著者:宮本百合子
「時間」は 意外なめぐり合わせに眼を瞠《みは》り 塵深い書棚の奥に 彼の白髭を扱《しご》くだろう。 と云うような心持に打れた。私にはどうしても、古書愛癖....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
んだ土地がなつかしくて見廻しました。綾瀬を越して行くと向島の土手になって、梅若や白髭の辺に出るのです。お兄様はと見返ると、板張に薄縁を敷いたのに、座蒲団を肩にあ....
ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
して眉を釣上げ ――へん、また一人イベットの御親類筋が来たな。 女はその老人の白髭に握み掛ろうとした。 革命前のロシヤ皇室の探偵隊首領、現ドーヴィル詐欺賭博....
日和下駄」より 著者:永井荷風
《ろ》、竹の棹《さお》を以てする絵の如き渡船はない。私は向島の三囲《みめぐり》や白髭《しらひげ》に新しく橋梁の出来る事を決して悲しむ者ではない。私は唯両国橋の有....
向嶋」より 著者:永井荷風
夜ややふけて、よその笑ひ声も絶《たえ》る頃、月はまだ出でぬに歩む路明らかならず、白髭あたり森影黒く交番所の燈のちらつくも静なるおもむきを添ふる折ふし五位鷺《ごい....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
娘気に思い違いを致し、一層尼にでも成ろうと心を決し不図家出を致しましたが、向島の白髭の傍に蟠竜軒という尼寺がございます、是へ駈込んで参りましたが、其の頃道心堅固....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
、奉迎門の明るい電光飾に、三人の褞袍着の姿が埠頭の広場に現れる。中の一人は白髪に白髭である。 空は暗い。 波の音がする。 高麗丸の灯も近々と綴られてる、そ....