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百世
「百世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
百世の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
を加えるに至った。ことに口碑《こうひ》に残る「石の俎《まないた》」の言い伝えは、
百世の後なお人に面《おもて》を背けさせるものである。が、忠直卿が、かかる残虐を敢....
「草枕」より 著者:夏目漱石
韻《よいん》が縹緲《ひょうびょう》と存するから含蓄《がんちく》の趣《おもむき》を
百世《ひゃくせい》の後《のち》に伝うるのであろう。世上幾多の尊厳と威儀とはこの湛....
「大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
、うれしい事である。こう云う名前は、映画や大衆小説の俄作りの英雄豪傑とは又別に、
百世に伝えたいものである。 大阪城の勇士の事を思うと、人は一代名は末代と言う格言を素直に肯定出来る。....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
代将軍秀忠の如き、朝廷に対して、悪逆を極めている。 だが、尊氏|丈が、どうして
百世の下、なお憎まれ者になっているか。それは、純忠無比な楠公父子を向うに廻したか....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
一の論派たることを得たり。当時この二論派は実に日本の政界を支配したるものにして、
百世の下、史乗にその跡を留む。しかれども今日より仔細にその事実を観察するときは、....
「運命」より 著者:幸田露伴
て細閲せしめたまえり。前代に較ぶるに往々重きを加う。蓋し乱国を刑するの典にして、
百世通行の道にあらざる也。朕が前に改定せるところは、皇祖|已に命じて施行せしめた....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
止む」というのが翁の末期の一念であった事が今にして思い当られるようである。 翁
百世の後、翁の像を仰いで襟を正す人在りや無しや。 思うて此に到る時、自から胸が....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
かげと知って前日の悪言を謝し、来世に聖賢に遇って解脱を得んと願うた。その因縁で五
百世中常に乞食となるがその改過と誓願に由って今我に遭うて羅漢となった。その時の長....
「「ラジオ黄金時代」の底潮」より 著者:宮本百合子
然としていて、心に迫って来るものがある。東京、大阪が最も密度濃いのは当然として、
百世帯加入数辛うじて六以下という、ブランクによって示されている地方は、日本に於て....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
生ずること無量なり、もし自身の手より酒の器を過ごして、人に与えて酒を飲ましめば五
百世までも手無からん、況《いわ》んや自ら飲まんをや、とございます。そのことを先生....
「久坂葉子の誕生と死亡」より 著者:久坂葉子
、俳句をつくることをよしてしまっていた。その後、本名で、詩を投稿し、その一つは「
百世」、その一つは「文章倶楽部」に、送ったものは必ず残るといった調子で、本屋の店....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
辞になるが、見たところはまあ一流のドモァゼルだよ」 日本人の力ではこれからさき
百世紀かかってもぬけだすあてのない武断派《ミリタント》のシッコクから、アメリカは....
「三国志」より 著者:吉川英治
う何事も遅い、君の一族妻子も、一人として生くることは、不可能だろう。のみならず、
百世の後まで、悪名を泗水に流すにきまっている。よくよく賢慮し給え」 呂布は動か....
「松の操美人の生埋」より 著者:宇田川文海
頻に居士の耳を駭かす。談偶文章と演説の利益に及ぶ。君破顔微笑して曰く、文章の利は
百世の後に伝わり、千里の外に及ぶ、演説の益は一席の内に止まり数人の間に限れり、故....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
えた、大王の会戦中の最高作品であり、大王のほとんど全会戦を批難したナポレオンさえ
百世の模範なりとして極力賞讃したのである。墺軍はシュレージエンに進入した九万中僅....