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百夜
「百夜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
百夜の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
をほんとうだと思ったのですか? 嘘ですよ。あなた! 少将は今でもあの人のところへ
百夜通《ももよがよ》いをしているくらいですもの。少将の胤を宿すのはおろか、逢《あ....
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
うじや》もないでもなかったが、日が暮れると決して人を入れないので、左ほど執心して
百夜通《もゝよがよ》いをするものもなかったんでしょう。只今も申しまする通り夜分に....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
した。それはずいぶん苦しみましたよ。雪の降る夜、比叡山から、三里半ある六角堂まで
百夜も夜参りをして帰り帰りした事もありました。しかし一つの善根を積めば、十の悪業....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
あとの迷惑面倒も覚悟の前で身共に一夜の宿を貸すと申すのじゃな」 「へえい。一夜も
百夜もお貸しする段ではござりませぬ。お殿様に御不審の廉なぞあろう筈もござりませぬ....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
てやって呉れよ、というのである。「幣」は、「天にます月読壮子幣はせむ今夜の長さ五
百夜継ぎこそ」(巻六・九八五)、「たまぼこの道の神たち幣はせむあが念ふ君をなつか....
「夜長姫と耳男」より 著者:坂口安吾
頭にシラガが生えそめたころにようやく生れた一粒種だから、一夜ごとに二握りの黄金を
百夜にかけてしぼらせ、したたる露をあつめて産湯をつかわせたと云われていた。その露....
「俊寛」より 著者:倉田百三
に彼の怨恨は絶頂に達しました。彼は上賀茂の神社の後ろの森の中に呪詛の壇を築いて、
百夜の間|※幾爾の密法を行じました。宗盛を呪い殺すために。夜陰の森中に、鬼火の燃....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
く結うのが恥ずかしい かあいものだよ鳴く音をとめて、来たを知らせのくつわ虫 百日
百夜をひとりで寝たら、あけの鶏さえ床さびし 浅間山風吹かぬ日はあれど、君を思わぬ....
「おせん」より 著者:邦枝完二
き換えあたしゃそこらに履き捨てた、切れた草鞋もおんなじような、水茶屋の茶汲み娘。
百夜の路を通ったとて、お前に逢って、昔話もかなうまい。それゆえせめての心から、あ....
「親鸞聖人について」より 著者:吉川英治
、これのできない親鸞ですから、非常に苦しんだのです。そして京都の六角堂へ叡山から
百夜通ったというんです。
百夜夜ごもりされたんでしょうね。 “どうしたら、いいんで....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
えて、すぐしゃべった。 どこの御新造やら知れないが、何でも、淋しいお寺へとか、
百夜詣りに通ってゆくと、いうことで、途中、お菰たちが、女と見るとわるさをするので....