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百姓
「百姓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
百姓の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
これは孝子伝吉の父の仇《あだ》を打った話である。
伝吉は信州《しんしゅう》水内郡《みのちごおり》笹山《ささやま》村の
百姓の一人息子《ひとりむすこ》である。伝吉の父は伝三と云い、「酒を好み、博奕《ば....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
ますか。人情と云うものは、実に妙なものでございます。御一同の忠義に感じると、町人
百姓までそう云う真似がして見たくなるのでございましょう。これで、どのくらいじだら....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
の御目見えだと思ったせいか、紋附《もんつき》の羽織を着ていますが、見た所はただの
百姓と少しも違った容子《ようす》はありません。それが返って案外だったのでしょう。....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
中を」、パリサイの徒と祭司《さいし》とに守られながら、十字架《くるす》を背にした
百姓の後について、よろめき、歩いて来た。肩には、紫の衣がかかっている。額《ひたい....
「百合」より 著者:芥川竜之介
」
二人はやっと掴《つか》み合いをやめた。彼等の前には薄痘痕《うすいも》のある
百姓の女房が立っていた。それはやはり惣吉《そうきち》と云う学校友だちの母親だった....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
この生物はかえって死物のように思いなされる。ましてや平原のところどころに散在する
百姓家などは、山が人に与える生命の感じにくらべれば、惨めな幾個かの無機物に過ぎな....
「親子」より 著者:有島武郎
。 「今日農場内を歩いてみると、開墾のはじめにあなたとここに来ましたね、あの時と
百姓の暮らし向きは同じなのに私は驚きました。小作料を徴収したり、成墾費が安く上が....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
良いと申しても、とてもくらべものにはなりませぬ。 領主の奥方が御通過というので
百姓などは土下座でもしたか、と仰っしゃるか……ホホまさかそんなことはございませぬ....
「初雪」より 著者:秋田滋
興味がもてるものだと云うことが解った。 夏だったので、彼女はよく野良へ行って、
百姓が作物を穫っているのを見た。明るい陽ざしを浴びていると、彼女の心もやっぱり浮....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
はひょっと顔を上げてみると、それは船の中で一しょになった年よったロムバルディのお
百姓でありました。 マルコはおどろいて、 「まあ、おじいさん!」 と叫びまし....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
一七五六年にエリザベス・ジーンという女と結婚して、十人の子を挙げた。その子供等は
百姓だの、店主だの、商人だのになったが、その三番目のミケルが同九一年に、末子のマ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
いあいだスリーピー・ホロー(まどろみの窪)という名で知られていた。そして、そこの
百姓息子は、この近在のどこへ行ってもスリーピー・ホローの若衆と呼ばれていた。眠気....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
うな小さな家が一軒、道のほとりにたっていた。彼はむかしその家に住んでいた。土地の
百姓のむすめを妻に迎えると、この男は車大工を稼業にして暮しをたてていた。夫婦そろ....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
ったが、これが政党人としての私の成長に非常なプラスになった。実際活動としては演説
百姓の異名で全国をぶち歩き、またデモとなれば先頭に飛び出したので“デモの沼さん”....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
昔、ある北の国の山奥に一つの村がありました。その村に伊作、多助、太郎右衛門という三人の
百姓がありました。三人の
百姓は少しばかりの田を耕しながら、その合間に炭を焼いて三....