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百日咳
「百日咳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
百日咳の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間失格」より 著者:太宰治
ろでは無い、と思うようになりました。つまり、これまでの自分の恐怖感は、春の風には
百日咳《ひゃくにちぜき》の黴菌《ばいきん》が何十万、銭湯には、目のつぶれる黴菌が....
「さようなら」より 著者:田中英光
では六尺二十貫の大男、アドルム中毒と種々の妄想症の他、別に病気はないが、幼年時は
百日咳、ジフテリヤ、チフス、赤痢、おまけに狂犬にさえ噛まれた経験さえあるほど多災....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
知っている人さえ少いようです。 中野さんのところでは原さんが又腎盂炎で、卯女が
百日咳で、よく眠りもせず看病したそうです。だから、きょうはお見舞に甘いものを届け....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
。けさ七時半の汽車で、父さんと太郎女中さん安積へ出発しました。うちでは今健之助が
百日咳でどこへも出られず、太郎のは休みはきまっているので先発したわけです。わたし....
「生と死との記録」より 著者:豊島与志雄
眠ってしまった。 堯は咋年の一月十一日に生れて、丈夫に育っていった。所が六月に
百日咳にかかった。丁度私達のことをよく知ってるSという小児科専門の医学士が居たの....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
八五二年すなわち十歳のとき学校へ入るために Eton に行ったが、疱瘡に罹りまた
百日咳に煩わされたりした。それで Wimbledon Common にあった G....
「晩春」より 著者:岡本かの子
呼ぶ声を聞いて鈴子は「あ、またか」と思った。六歳になる一人の弟の順一が昨年の春、
百日咳にかかって以来、喘息持ちになって、何時発作を起すか判らないので誰か必ず附い....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
こうじま》の弘福寺《こうふくじ》にある「石《いし》の媼様《ばあさま》」には子供の
百日咳《ひゃくにちぜき》を祈って煎豆《いりまめ》を供《そな》えるとか聞いている。....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
間、絶えず僕たちは神様に祈っていました。特に戦の神様に」 「戦の神様というのは、
百日咳の神様というのと同じく人造の神様でしょう」 「いいえ、日本では昔からある神....
「童子」より 著者:室生犀星
の朝、女は私の部屋へきて言った。 「おとなりの早瀬の奥さんがね。どうも坊ちゃんは
百日咳らしいと言って、いまのうちに注射をしておもらいなさい、そうでないと大事にな....
「日本の伝説」より 著者:柳田国男
ります。築地二丁目の稲葉対馬守という大名の中屋敷にも、有名な咳の婆さんがあって、
百日咳などで難儀をする児童の親は、そっと門番に頼んで、この御屋敷の内へその石を拝....