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「百物語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

百物語の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ってみないか」 その頃の若侍のあいだには「胆《きも》だめし」と唱えて、あるいは百物語を催し、あるいは夜ふけに墓場へ踏み込み、あるいは獄門首の晒《さら》されてい....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
じっと耳をすまして聴いていると、やはり一種のさびしさを誘い出された。 「七偏人が百物語をしたのは、こんな晩でしょうね」と、わたしは云い出した。 「そうでしょうよ....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
す。」 「厭ですね。」と優しい声。 当夜、二人ばかり婦人も見えた。 これは、百物語をしたのである。―― 会をここで開いたのは、わざと引手茶屋を選んだ次第で....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
鐵「へえー、斯う皆さんが大勢寄って只|茫然していても面白くねえから、何か面白え百物語でもして遊ぼうじゃアありやせんか、大勢寄っているのですから」 医「それも宜....
小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」」より 著者:寺田寅彦
くるのは自然の宿命である。 八雲氏の夫人が古本屋から掘り出して来たという「狂歌百物語」の中から気に入った四十八首を英訳したのが「ゴブリン・ポエトリー」という題....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
笑い、 「あるいはそうであろうかにも思いましたよ。では、ただ村のものが可い加減な百物語。その実、嘘説なのでございますので?」 「いいえ、それは事実です。畳は上り....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
平治に一礼して、無言で入って来て、無言で出て行ってしまいました。 平治として、百物語の一ツ目小僧にお茶を運ばれたような思いがしないではありません。 変な小坊....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
いよ。ただ死後まで人をだましてやろうという憎いコンタンがあるだけさ。生きてる時の百物語だけでは、人間、我慢ができないらしいや。しかし、「棄ててきた恋女房」という....
百物語」より 著者:岡本綺堂
ちまちで確かに判らない。今夜のような晩は丁度あつらえ向きであるから、これからかの百物語というのを催して、妖怪が出るか出ないか試してみようではないか。」 「それは....
妖婆」より 著者:岡本綺堂
、彼の顔を見ないうちは誰も歌留多を始めようと言い出した者もなかった。歌留多の会が百物語の会にでも変ったように、一種の暗い空気がこの一座を押し包んで、誰も彼もみな....
三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
歳になるはずで、大正十四年四十六歳で歿したのである。ぽん太については、森鴎外の「百物語」に出ているが、あれはまだ二十前の初々しい時のことであっただろう。誰か小説....
小坂部伝説」より 著者:岡本綺堂
と察しられるが、それがわからない。明治三十三年の正月、歌舞伎座の大切浄瑠璃「闇梅百物語」で五代目菊五郎が小坂部をつとめた時にも、家の芸だというのでいろいろに穿索....
江戸の化物」より 著者:岡本綺堂
、病人がでるとか、お役御免になるとかで、きっと不祥のことが続いたということです。百物語、これは槍、剣術の先生の宅などでよく催されましたが、一種の胆だめしです。こ....
暴風雨の夜」より 著者:小酒井不木
秋も酣なる十一月下旬のある夜、××楼の二階で、「怪談会」の例会が開かれた。会員は男女五人ずつ併せて十人、百物語の故事にならって、百という数の十分の一に相当する十人が毎月一回寄合っての怪....
遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
材を難ずるにあらず。その出処に迷うなり。ひそかに思うに、著者のいわゆる近代の御伽百物語の徒輩にあらずや。果してしからば、我が可懐しき明神の山の木菟のごとく、その....