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「百計〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

百計の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
、そんなに人を追いやるものじゃなくってよ」 「油断せば雨にもならんずる空模様に、百計つきたる武男はただ大踏歩して逃げんとする時、 「お嬢様、お嬢様」 と婢の呼....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
いたが、牛の四足は泥のなかへ吸い込まれたようになって、曳けども押せども動かない。百計尽きて思いついたのが火牛のはかりごとで、試みに牛の尾に火をつけると、牛も熱い....
平凡」より 著者:二葉亭四迷
いて出ようとする。知らん面《かお》している。欺して出ようとする。其手に乗らない。百計尽きて、仕様がないと観念して、性を矯《た》め、情を矯《た》め、生《いき》なが....
三国志」より 著者:吉川英治
もなかったような顔をしている。かれの胸には、もう昨日の苦味も酸味もない。明日への百計にふけるばかりだった。 「荀※。――まだ片づかんものが残っておるな。しかも大....
三国志」より 著者:吉川英治
ガラ空きである。老幼男女はもとより嬰児の声一つしない死の街だった。 「いかさま、百計尽きて、玄徳と孔明は将士や領民を引きつれて、いち早く逃げのびてしまったものと....
三国志」より 著者:吉川英治
笑のもとに、その足掻を見ているだけで、張飛の策にはてんで乗ってこないのであった。百計も尽きたときに、苦悩の果てが一計を生む。人生、いつの場合も同じである。 張....
三国志」より 著者:吉川英治
などと声をひそめて呼び出しにくる。その誘惑は力があった。 さすがの関羽もいまは百計尽きたかの如くであった。王甫や趙累にむかっても、 「もう最後である。顧みるに....
三国志」より 著者:吉川英治
なこと、比類もない。 これを眺めては孔明も、手を下す術もなかったろう。いわゆる百計窮まるの日を幾日か空しく過ごした。 「丞相、ちとお気をお晴らし遊ばしませ、余....
母の手毬歌」より 著者:柳田国男
、もっとかんたんな別の方法で雨乞いをするが、それらがどうしても効果なく、いわゆる百計つきたという時になって、思い切ってこの手段に出るのである。田植や夏物の栽培に....