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百貫
「百貫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
百貫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
から。――実はもう昨日《きのう》の内に、大抵《たいてい》調達したのですが、まだ二
百貫ほど不足でしたから、今夜はそれを持って来ました。どうかこの包みを受け取って下....
「地球を狙う者」より 著者:海野十三
の体躯の脆弱さは、とても地球上の生存に適しないであろう。これはあたかも、人間が数
百貫の大石の下で、これを支え得ないのと同じようなものである。ただし火星の生物が、....
「灯台鬼」より 著者:大阪圭吉
る。すると……」 「ああつまり釣瓶みたいだ」 とわたしは思わず口を入れた。 「
百貫近いその分銅のすさまじい重力を利用して、大石を暴れ込ましたというんですね。だ....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
祖母谷温泉へ八時間、道は少しわかり難い所もありますが温泉までなら楽です。第四日、
百貫山―不帰岳―清水岳等を経て白馬小屋へ十二時間くらい、ここは経験がありませんが....
「貧乏」より 著者:幸田露伴
ら帯や衣類を飲もうというのに、その後になって何が有るエ。 「しみッたれるなイ、裸
百貫男|一匹だ。 「ホホホホホ、大きな声をお出しでない、隣家の児が起きると内儀の....
「「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:作者不詳
居た。そして母の閉も入道は大切にしてよい家を作ってやって毎月朔日ごとに米百石、金
百貫を車で送って居られたので家の中もとみさかえて楽しい事はかぎりがない。それだも....
「発掘した美女」より 著者:坂口安吾
わざと声を細めて先ず呼びかけたのは姉の方である。すると弟がそれにつづいて、 「
百貫デーブ、大きいな」 梅玉堂は小心だから、子供にからかわれても羞しくて赤くな....
「曽我の暴れん坊」より 著者:坂口安吾
所懸命ペコペコあやまってる。五郎はムズムズして、 「エヘン。エヘン」 道ばたの
百貫ほどもある大石の前へ歩みより、ユラリユラリとこじ起し、肩をさし入れて、エイ、....
「ヨーロッパ的性格 ニッポン的性格」より 著者:坂口安吾
っぱくれていられるけれども、今からちょうど千五百年前に比叡山で、私のために金を五
百貫見つけて呉れた商人というのが、あなたじゃありませんか。それを忘れて貰っちゃ困....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
の心境となって、探偵気分横溢しすぎるキライがないでもない。 この旅館の庭は、何
百貫という無数の大石で原形なく叩きつぶされている。アイオン颱風というもののイタズ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
知れないと気がついた。このことが口から口へと伝わって、 「花嵐が狐に化かされて何
百貫の大石を芝山内へ持ちこんだそうだぜ」 と評判がたった。やがて珍聞の記事にも....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
者とやら。その人の物語った事じゃが、信州黒姫山の麓には、竹流しの黄金がおおよそ五
百貫目ばかり、各所に分けて隠して有るという事でのう」 「え、えッ」と滝之助は吃驚....
「鮪を食う話」より 著者:北大路魯山人
宮古ものがまったく一番結構である。このまぐろはずいぶん大きく、一尾五、六十貫から
百貫近くあって、立派なものである。もちろん、しびまぐろである。この大きな先生が岸....
「俗臭」より 著者:織田作之助
看貫台の鉄盤の下に鉄製の小さな玉を押しこむのが彼の役目である。その装置をすれば、
百貫目のものが六十貫にしか掛からぬのだ。ある時、監視人があやしんで、看貫台の上に....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
谷筋を罩めていた霧が薄らいで、其中から翠の濃い山の影がぼうっと行手に滲み出した。
百貫山である。幾多の平行した縦谷が骸骨の肋骨のように懸っている。山その物が既に岩....