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百鬼夜行
「百鬼夜行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
百鬼夜行の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
批判を御漏《おも》らしになるばかりでございます。
いつぞや大殿様が、二条大宮の
百鬼夜行《ひゃっきやぎょう》に御遇いになっても、格別御障りのなかった事が、洛中洛....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
人類が、絡繹《らくえき》として森蔭《もりかげ》に列を成せるその状《さま》は、げに
百鬼夜行一幅の活図《かっと》なり。 ややありて渠らはみな行き尽くせり。公園は森....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
も見えるので、彼等は皆|周章《あわ》てて盆踊りを止《や》め、奇妙頂来な顔付をして
百鬼夜行的の我等を見送っている。ある農家の前に差し掛かった時など、ここでも確かに....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
彼の敵だ。明治維新の大きな破壊の中からあらわれて来た仮装者の多くは、彼にとっては
百鬼夜行の行列を見るごときものであった。皆、化け物だ、と彼は考えた。 この世の....
「化け物の進化」より 著者:寺田寅彦
かえってほんとうの迷信である。宇宙は永久に怪異に満ちている。あらゆる科学の書物は
百鬼夜行絵巻物である。それをひもといてその怪異に戦慄する心持ちがなくなれば、もう....
「山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
のがさびるよという あつかましき怪物 後の驢馬 げらげらと笑う うすきみ悪き怪物
百鬼夜行雪の上をはいずる 五色温泉より高湯へ 十二月三十日 高倉....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
の前には出せないことがいろいろあるようですテ。とにかくこの邸宅をめぐって、猥雑な
百鬼夜行の体たらくで……でしょうな。まあよく調べてごらんになるといい。あの家政婦....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
一同|得ものを持てり。扮装おもいおもい、鎧を着たるもあり、髑髏を頭に頂くもあり、
百鬼夜行の体なるべし。 虎杖 虎杖入道。 鯖江 鯖江ノ太郎。 鯖波 鯖波ノ次郎。....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
、心細いまできづかわれた。 濃い靄が、重り重り、汽車と諸ともに駈りながら、その
百鬼夜行の、ふわふわと明けゆく空に、消際らしい顔で、硝子窓を覗いて、 「もう!」....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
の「脱走船員ジョウジ・タニイ」なる性格も明かに妖怪の化身かも知れない。ただ近代の
百鬼夜行だから、練り歩くかわりに大型自動車をすっ飛ばしてるだけだ。N'est-c....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ノンビリせざるを得んのである。一足クラヤミの外へでて、ヤミに向って光をてらすと、
百鬼夜行、ジャングル満山百鬼のウゴメキにみちている。処置がない。 新宿は喧噪に....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
けの判別ができなくなってもゲラゲラ笑って乾盃をつづけていました。 他人が見ると
百鬼夜行の中から一番ダラシのないのが二匹ハミだしてメートルをあげているようなもの....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
塀頭へ手が掛かる。ひょいと邸内を覗いて見て「むう――」と思わず唸ったものである。
百鬼夜行 まず真っ先に眼に付いたのは、数奇を凝らした庭であったが、無論それには....
「ばけものばなし」より 著者:岸田劉生
る私は、ばけものというものの興味を、むしろ形の方から感じている。そんな訳で、私の
百鬼夜行絵巻も文の間に添えておこうと思う。 君子は乱神怪力を語らず ....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
いくさあそ》びをなす体《てい》に倣ひて最も痛快|辛辣《しんらつ》に諷刺せられき。
百鬼夜行《ひゃっきやこう》の図と鳥羽絵《とばえ》の動物漫画とは、さまざまなる寓意....