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的前
「的前〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
的前の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坑夫」より 著者:夏目漱石
通り非常に骨が折れる。全く疲れているばかりじゃない。下りる時には、胸から上が比較
的前へ出るんで、幾分か背の重みを梯子《はしご》に託する事ができる。しかし上りにな....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
きものであって単に解釈されるべきものではない。と云うのは、歴史に於ける事件の時間
的前後相承の関係こそ、因果的に説明されることを必要とするものなのだ。歴史の発展を....
「時事雑感」より 著者:寺田寅彦
やはり少し変わった人である。多数の人の血眼になっていきせき追っかけるいわゆる先端
的前線などは、てんでかまわないような顔をしてのんきそうに骨董いじりをしているよう....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
の超時間的な基本構造――としては数学は凡て形式論理を方法とする。だが動態――歴史
的前進――としては形式論理を方法とするかそれとも又弁証法的論理を方法とするかは一....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
政権の確立に如何に絶大不可欠な要因であったかは、イタリア・ドイツ・其他の国の歴史
的前例で判断することが出来る。――社会学的大衆概念、単なる多数原理に基く大衆の概....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
当然制作が支配的な指導力を取りもどす。 可能的制作力。之は文芸財生産のジグザグ
的前進の弁証法に於ける、単に一時的な云わば政策的な退却的・妥協的・消長の契機であ....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
ント哲学の根柢にも横たわっていると考えられる模写理論の代りに、所謂構成主義が科学
的前面に現われる。
構成主義の特色は、一方に於て、認識が成立するに際して主観が....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
文学的意義は、科学を支配する世界観とそれから来る方法とが、人間の文化の歴史的社会
的前進に対して持つ位置関係の内に見出されねばならぬ。科学の技巧水準ではなくて、科....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
的自由であり、進歩は文化的進歩なのである。その際必ずしも、政治的自由や人類の政治
的前進進歩ということは大切ではない。こうしたものがドイツ哲学的「文化」のイデーな....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
様である。出版物の上では唯物論者の活動は衰退していないように見えるけれども、理論
的前進の点になると大いに懐疑的にならざるを得ない。例えば『唯物論研究』の誌上では....
「哲学入門」より 著者:三木清
の概念を駆逐することになったのは、存在を意識に与えられた観念と見る彼等の主観主義
的前提の結果であり、かようにして彼等は、認識の対象は存在でなく超越的価値であると....
「性格としての空間」より 著者:戸坂潤
すれば、それが之である(制約は原因と区別されて用いられるのであるから、一般に論理
的前件である外はない。併し従って又制約を論理的であると述べて見てもそれだけでは何....
「科学批判の課題」より 著者:三木清
評することにあったのでなく、誰でも知るように、数学的自然科学の基礎づけ、その論理
的前提ないしは条件の闡明であったのである。今日もし哲学者にして、いやしくも彼が真....
「マルクス主義と唯物論」より 著者:三木清
否し得ぬ絶対的命令において社会の変革を命令する。これがマルクス主義の理論の「実践
的前提」である。マルクス主義は理論と実践との弁証法的統一の上に立つが故に、全無産....
「解説」より 著者:原田義人
えない。カフカの奇妙に無口で寓意的=現実的な洞察力のうちには、ひどく暗示的な地方
的前景の世界、つまり彼の二大長編『審判』と『城』との環境というものを現実に知らな....