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皮剥
「皮剥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
皮剥の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
らない。むやみに売りに行けば、それから足が付く虞れがあるので、平吉は浅草あたりの
皮剥《かわは》ぎ屋へ牽いて行って、捨て値に売ってしまいました。殺して太鼓の皮に張....
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
」喬介が訊いた。 「ええ、ありません。もっとも、顔面、掌その他に、極めて軽微な表
皮剥脱|乃至皮下出血がありますが、死因とは無関係です」 喬介は警察医と向い合っ....
「食魔」より 著者:岡本かの子
隣室へ声をかけた。 「逸子、済まないが、仲通りの伊豆庄を起して、鮟鱇の肝か、もし
皮剥の肝が取ってあるようだったら、その肝を貰って来て呉れ、先生が欲しいといえばき....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
エル・マックス作「腑分図」を挾んで、左手の壁にジェラール・ダビッドの「シサムネス
皮剥死刑の図」、右手の壁面には、ド・トリーの「一七二〇年マルセーユの黒死病」が、....
「四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
―待ってみるか? 何を? 助かるのを? 死ぬのを? 敵が来て傷を負ったおれの足の
皮剥に懸るを待ってみるのか? それよりも寧そ我手で一思に…… でないことさ、そ....
「怪塔王」より 著者:海野十三
と、顔の皮は何の苦もなくずるずると剥けました。 「あっ、マスクだったのか」 一
皮剥けて、その下から出てきたのは、変な目つきをした黒人の顔でありました。 黒人....
「露肆」より 著者:泉鏡花
て、ずんぐりむっくりと肥ったのが、日和下駄で突立って、いけずな忰が、三徳用大根|
皮剥、というのを喚く。 五 その鯉口の両肱を突張り、手尖を八ツ口....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
宮中にいることが出来ず、何の何某がお伴して僻遠の地に隠し奉るうちに、渡世に困って
皮剥ぎを業とし、ついに妹背の契りを結んで何々部落の祖先になったのだとか、何某の皇....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
悟のこととて、左右三指ずつにて、圧を加えながら繰り出す、その引力の強き、指さきの
皮剥けんかと思うばかりなり。 彼是二十|尋ばかり引き去りて、止まりたれば、即ち....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
アイヌ式のもので、石器は多くは奥羽地方の普通品だが、ただ一つ、糸ナデと称する麻の
皮剥きに似た石器は珍らしかった。何分にも仙北地方だ。アイヌの遺蹟は多いらしい。 ....
「特殊部落と細民部落・密集部落」より 著者:喜田貞吉
のとは云え、人の忌み嫌うところの牢番・斬罪・捕方・掃除、屍体の取片付け、死牛馬の
皮剥ぎ、皮革の製造業等の賤職に従事して、それに甘んじておったのも、一つはこんな得....
「遠州地方の足洗」より 著者:喜田貞吉
出来る道が設けられておった。「全国民事慣例類集」に、遠江国敷知郡地方では、「三代
皮剥ぎの業をなさざれば、平民となるの例あり。穢多は所持地多分ありて、貢租を納め、....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
げに書いてあるのである。そしてその団五郎なるものは、後世のいわゆるエタと同じく、
皮剥ぎ沓作りを職としたもので、聖人も少年の時には、自らお手のものの獣皮で鼓を張っ....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
あった。しかしこれも地方によることで、遠州地方には、「打上げ」と称して、三代の間
皮剥ぎの渡世を廃したものは、足洗いが出来る習慣もあり、決して全国的のものではなか....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
にでも従事する。人の嫌がる仕事でも、かまわずさせてもらう。犬殺しもやれば、牛馬の
皮剥ぎもやる。火付盗賊の警固でも、罪人の断罪でも、なんでもかまわずやらねばなりま....