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皮張り
「皮張り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
皮張りの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「相撲」より 著者:寺田寅彦
一月中旬のある日の四時過ぎに新宿の某地下食堂待合室の大きな
皮張りの長椅子の片すみに陥没して、あとから来るはずの友人を待ち合わせていると、つ....
「道標」より 著者:宮本百合子
ろがある、そこに佇んでいる。寝台の頭と直角に壁をふさいでいるもう一つの寝台兼用の
皮張り大型ディヴァンに素子がかけ、ディヴァンに向ってその室の幅いっぱいの長テーブ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
カアテンが、私達の賞美を得ようとして、大げさに揺れていた。その下に、折曲げ式の、
皮張りの板が立てられて、机の代用をしていた。それは、ルセアニア人の旅行用香水壜と....
「千世子」より 著者:宮本百合子
せた。話の中途にHは用のあるようなかおをして西洋間に行ってしまった。 西洋間の
皮張りの長椅子によっかかって、目の下にくらいかげをつくってHはうたたねをして居た....
「文化祭」より 著者:坂口安吾
顔や口とはアベコベ、五助は内々しめたとほくそえんで一同とともに応接間に通り、
皮張りのバカに大きな肱かけイスに身体をうずめた。 久々にシミジミ見る信二坊っち....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
して呟くと、またも懐中へ手を入れたが、掌の中へ隠れるほどにも、小さい長方形の揉み
皮張りの、小箱を取り出して膝の上へ置いた。すぐささやかな音のしたのは、その箱の蓋....
「魔都」より 著者:久生十蘭
い眼を無理に押開けて薄暗い部屋の中を眺め廻すと、贅沢というのではないが大きな机や
皮張りの安楽椅子などが置いてある。また油絵の額なども掛っているが何れも見覚えのな....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
した。 五 あたしは、次の日の午後、久世氏の事務所の応接間の、大きな
皮張りの椅子にキチンと掛けていました。 なんともいえぬ奇妙な感情が、昨夜《ゆう....
「池袋の店」より 著者:山之口貘
もろ」では、毎月一回、沖縄舞踊の紹介をしているが、カラカラで泡盛をのみながら、蛇
皮張りの三味線をきく「さんご」の客も、沖縄舞踊を見ながら泡盛をあおる「おもろ」の....