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皮質
「皮質〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
皮質の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
な、なんとなく鎖が引摺られてゆくのに似た、響が聞えてきて、しかも、それが今にも、
皮質をぐるぐる捲き付けて、動けなくでもしてしまいそうな、なにかしら一つの、怖ろし....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
要素たる心像とは、外より見れば、一は外物より来る末端神経の刺戟に基づき、一は脳の
皮質の刺戟に基づくというように区別ができ、また内から見ても、我々は通常知覚と心像....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
薬味がきき過ぎて、大いに考えさせられたりひどく感心させられたりするようだと、大脳
皮質のよけいな部分の活動に牽制されて、泣くことの純粋さがそこなわれることになる。....
「大脳手術」より 著者:海野十三
よ、呆れてはいけない。私は、私の体に残れる本来の私の最後の財産たる老衰せる大脳の
皮質を摘出して、これを動物園につながれている若きゴリラの大脳へ移植することを思付....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
ている。二人とも新しい若い生き生きしたものに対して真面目に取引が出来るだけの、脳
皮質の軟かさを有っているのだろう。――実は田辺博士こそ、最も理論堅固なブルジョア....
「辞典」より 著者:戸坂潤
表者の一人であるが、モレスコットは更にこの唯物論に化学的根拠を提供して、意識は脳
皮質に含まれる燐に依るものだと説明した。この生理学的乃至化学的唯物論は併し結局力....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
も、蓋を割ると、案外たわいのない錯覚なのではなかったろうか。 と、フローラは、
皮質をもみ脳漿を絞り尽くして、ようやく仮説を組み上げたけれども、昨夜見た父の腕だ....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
たじゃないか。然し、決してそれは、幡江の錯乱が生んだ産物ではないのだよ。あの女の
皮質たるや、実に整然無比、さながら将棋盤の如しさ。ねえ熊城君、僕はエイメ・マルタ....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
の総状花序をなしており、葉には毛がない。これをサクラガンピと称するが、それはその
皮質があたかもサクラの樹皮に似ているからである。これにはまた、ヒメガンピ(松村任....