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皿
「皿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
皿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カルメン」より 著者:芥川竜之介
君は白葡萄酒《しろぶどうしゅ》を床《ゆか》へこぼし、妙な顔をしてつけ加えた。
「
皿を壁へ叩きつけてね、そのまた欠片《かけら》をカスタネットの代りにしてね、指から....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
に悪意のある表情をした。それは又実際|文化竈《ぶんかかまど》や華奢《きゃしゃ》な
皿小鉢と調和しない悪臭を放っているのに違いなかった。お芳はお松を見なかったものの....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
然《こうぜん》と粟野さんの机の側へ行った。粟野さんは今日《きょう》も煙草の缶、灰
皿、出席簿、万年糊《まんねんのり》などの整然と並んだ机の前に、パイプの煙を靡《な....
「影」より 著者:芥川竜之介
ていた葉巻を吸い始めた。
……煙草の煙、草花の※《におい》、ナイフやフォオクの
皿に触れる音、部屋の隅から湧き上《のぼ》る調子|外《はず》れのカルメンの音楽、―....
「河童」より 著者:芥川竜之介
おおかっぱ》もいると言っていました。それから頭のまん中には楕円形《だえんけい》の
皿《さら》があり、そのまた
皿は年齢により、だんだん固《かた》さを加えるようです。....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
。二人の間の茶ぶ台には、大抵《たいてい》からすみや海鼠腸《このわた》が、小綺麗な
皿小鉢を並べていた。
そう云う時には過去の生活が、とかくお蓮の頭の中に、はっき....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
ュ》に赤らんだ顔に人懐《ひとなつ》こい微笑を浮かべたまま、蝦《えび》を盛り上げた
皿越しに突然僕へ声をかけた。
「それは含芳と言う人だよ」
僕は譚の顔を見ると、....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
もあって、たまるものか。」
山川技師もにやにやしながら、長くなった葉巻の灰を灰
皿の中へはたき落した。
「しかも更に面白い事は――」
少佐は妙に真面目《まじめ....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
うな気がしないでもない。あるいは白いテエブル・クロオスの上に、行儀よく並んでいる
皿やコップが、汽車の進行する方向へ、一時に辷り出しそうな心もちもする。それがはげ....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
る。わたくしはこの心の秤《はかり》を平《たい》らに致したい一心から、自然と多門の
皿の上へ錘《おもり》を加えることになりました。しかも後《のち》に考えれば、加え過....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
《うお》も食うて見るが好《よ》い。これも名産の永良部鰻《えらぶうなぎ》じゃ。あの
皿にある白地鳥《しろちどり》、――そうそう、あの焼き肉じゃ。――それも都《みやこ....
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
をかけた花嫁にも時々目を注《そそ》いでいた。が、それよりも気がかりだったのは勿論
皿の上の料理だった。彼女はパンを口へ入れるのにも体中《からだじゅう》の神経の震《....
「格さんと食慾」より 著者:芥川竜之介
の食慾を感じた。あの顔は頬から耳のあたりをコオルド・ビフのように料理するが好い。
皿に載せた一片の肉はほんのりと赤い所どころに白い脂肪を交えている。が、ちょっと裏....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
繰りかえして試み、これが動機となって、次の実験に成功した。すなわち、下端を水銀の
皿に入れ、上端を吊してある針金に、電流を通ずると、中央にある磁極のまわりを廻転し....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
なかにくるまれている。鵞鳥は自分のからだでつくった肉汁のなかを泳いでいる。家鴨は
皿の上に二羽ずつきちんと並び、きれいな新婚夫婦のようであり、葱のソースがたっぷり....