皿洗い[語句情報] »
皿洗い
「皿洗い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
皿洗いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放浪」より 著者:織田作之助
前の板場になるには先ず水を使うことから始めねばならぬと、寒中に氷の張ったバケツで
皿洗いをさせ、また二度や三度指を切るのも承知の上で、大根をむかせて、けん(刺身の....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
れないくらい。」 「そこへ君がめそっこと来てるから。」 「それにあの人、このごろ
皿洗いもしてくれないのよ。私も御飯たきしてると、本も読めなくて頭脳がぱさぱさして....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
終ってから湯にはいるとせいせいする気持ちだ。広い食堂を片づけている間に、コックや
皿洗い達が洗湯をつかって、二階の広座敷へ寝てしまうと、私達はいつまでも風呂を楽し....
「新しい文学の誕生」より 著者:宮本百合子
はじめて、本をよむことを学んだのは、彼が十二三歳になってヴォルガ河通いの蒸汽船の
皿洗い小僧になってからだった。同じ船に年配の、もののわかった船員がいて、一つの本....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
とおり、彼は日本人であったのである。そのむかし、彼は、苦学生であって、アメリカで
皿洗いをしていた。しかし、だんだん世界の情勢がかわって来て、それまでは、それほど....
「晩夏」より 著者:堀辰雄
。曲が静かに終っても、いつまでも空まわりをやっていた。それに気がついて、台所から
皿洗いらしいものの姿が帳場の奥へちらり見えて、他のと掛け換えた。そのとき初めて気....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ンテールは、ミューザン珈琲《コーヒー》店の奥室の一隅《いちぐう》で、通りかかった
皿洗いの女を捕えて、そんなふうにしゃべり散らした。
ボシュエは彼の方へ手を差し....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
怠っていた正司は、それにハッとして立ち上ったが、にわかに台所へ歩いていって、然し
皿洗いに働く常友や食器の運搬に立ち働く志道軒には目もくれず、一升徳利のところへマ....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
仕事をしまって湯にはいるとせいせいする。広い食堂を片づけている間に、コックや
皿洗い達が先湯をつかって、二階の広座敷へ寝てしまうと、私達はいつまでも湯を楽しむ....
「回想録」より 著者:高村光太郎
て着たりして厭で仕方がなかったが、行くことに決めた。然し愈々行くと決ってからは、
皿洗いをしてでもやろうと考えていた。岩村さんはシカゴの博覧会の時にその審査員にな....
「放浪作家の冒険」より 著者:西尾正
代から身寄り頼りのない生来の漂泊者樹庵は、その青年時代の大半をフランスで送った。
皿洗い、コック、自動車運転の助手、職工、人夫、艶歌師、女衒《ぜげん》、などなど、....
「日蔭の街」より 著者:松本泰
紹介所へ行ったり、新聞社へ寄って求職の広告を出したりした。職業紹介所ではホテルの
皿洗いの口と、郊外の某家の下男の口と、倫敦から三十|哩《マイル》程離れた華族の別....
「城」より 著者:カフカフランツ
た。ところが、しまいに、その男はほんとうは城のことではなく、ただ事務局にいるある
皿洗い女の娘のことを思っていたのだ、ということがわかり、そこでむろんその娘を手に....
「放浪」より 著者:織田作之助
前の板場になるには先ず水を使うことから始めねばならぬと、寒中に氷の張ったバケツで
皿洗いをさせ、また二度や三度指を切るのも承知の上で、大根をむかせてけん(刺身のつ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
中国人はみんな弁髪で、生活は彼らと同じようにさせられた。 私の仕事は出前持ちに
皿洗いぐらいのものだったが、食事はみんな客の残り物を食わされた。ここを教えてくれ....