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「盃盤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

盃盤の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
まして奥へ通りますと、道場の次の座敷の彼《か》れこれ十畳もあります所へ、大いなる盃盤《はいばん》を置きまして、皆《みん》な稽古着に袴を着けまして酒宴をして居りま....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
また頼もしかった時だ――「鬼よ、羅刹よ、夜叉の首よ、われを夜伽の霊の影か……闇の盃盤闇を盛りて、われは底なき闇に沈む」と、僕が新体詩で歌ったのは! さまざまの....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
りました」 と勝手を存じていますから、嗜みの物を並べて膳立をいたし、大藏の前へ盃盤が出ました。お菊は側へまいりまして酌をいたす。大藏は盃を執って飲んでお菊に差....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
はあったが、前髪の若小姓と、紫矢絣《むらさきやがすり》に、立矢の字の侍女たちが、盃盤を齎《もたら》して来た。 三斎隠居は、小姓一人を残して、他の者を去らせると....
黙示のページ」より 著者:横光利一
る者は貧であった。女性であった。今やその隠忍から擡頭せるものは彼らである。勝利の盃盤は特権の簒奪者たる富と男子の掌中から傾いた。しかし吾々は、肉迫せる彼ら二騎手....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の辺としてはくっきょうの相手ですから隠居は、主膳の来訪を喜んで、眺めのよい高楼に盃盤《はいばん》を備えて待受け、 「これは講中の者から贈ってよこしました花遊《か....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
台などが置並べて前に緞子の褥を置いて傍の刀かけに大小を置き、綿入羽織を着て、前の盃盤には結構なる肴があって、傍に居るのが千島禮三とて金森家の御小納戸役を勤めた人....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
であった。年は二十二三らしい。 明るく燈火が燈もってい、食べ散らし飲み散らした盃盤が、その燈火に照らされて乱雑に見え、二人ながらいい加減酔っているらしい。 「....
血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
ている。癇をつのらせている証拠である。 金泥銀泥で塗り立てられた、絢爛を極めた盃盤が、無数に立てられた銀燭に照らされ、蒔絵をクッキリと浮き出している。朱色に塗....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
いて、朝に昼に晩に飲酒ばかりしていた。 今日も嘉門はただ一人で、取りちらされた盃盤を前に、裏座敷で酒を飲んでいる。 あけ放された障子の向こうは、広い板縁にな....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
、時としては親戚・朋友・男女団欒たる内宴の席においても、一座少しく興に入るとき、盃盤《はいばん》を狼藉《ろうぜき》ならしむる者は、君らにあらずして誰《た》ぞや。....