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盗人
「盗人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
盗人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
窺《うかが》っている。覆面《ふくめん》をかけているのを見ると、この室へ忍びこんだ
盗人《ぬすびと》らしい。室の隅には金庫が一つ。
60
....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
上の事まで、打ち明け始める。とうとう、しまいには、猪熊《いのくま》のばばや同類の
盗人が、牢《ろう》を破ってあの女を救い出すのを、見ないふりをして、通してやった。....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
、盗んだ金は窮民へ施したというところから、当時は義賊という妙な名前が、一般にこの
盗人《ぬすびと》の代名詞になって、どこでも盛んに持てはやされていた。
「何しろ先....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
いますか? いや、驚くには及びません。わたしはあなたの知っている通り、評判の高い
盗人《ぬすびと》です。しかし今夜参ったのは、盗みにはいったのではありません。どう....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ぬ》の袖をまくりながら、推しても御門を開こうとする私の甥に、
「やい、おのれは昼
盗人《ひるぬすびと》か。
盗人とあれば容赦《ようしゃ》はせぬ。一足でも門内にはいっ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
こい笑顔《えがお》をして見せました。
「わたしはこの間もある社会主義者に『貴様は
盗人《ぬすびと》だ』と言われたために心臓|痲痺《まひ》を起こしかかったものです。....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
致しませんな。さればこそ、武士はもとより、町人百姓まで、犬侍《いぬざむらい》の禄
盗人《ろくぬすびと》のと悪口《あっこう》を申して居《お》るようでございます。岡林....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
然《もくねん》とその声に聞き入っている。
「考えても御覧なさい。ジェズスは二人の
盗人《ぬすびと》と一しょに、磔木《はりき》におかかりなすったのです。その時のおん....
「羅生門」より 著者:芥川竜之介
る者がなかった。するとその荒れ果てたのをよい事にして、狐狸《こり》が棲《す》む。
盗人《ぬすびと》が棲む。とうとうしまいには、引取り手のない死人を、この門へ持って....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
、いつか憎悪を孕《はら》んで居る険悪な調子を帯び始めた。
「火つけを殺せ。」
「
盗人《ぬすびと》を殺せ。」
「素戔嗚を殺せ。」
二十二
この時部落の後《う....
「藪の中」より 著者:芥川竜之介
ら》め取った男でございますか? これは確かに多襄丸《たじょうまる》と云う、名高い
盗人《ぬすびと》でございます。もっともわたしが搦《から》め取った時には、馬から落....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
》にこう云う最近の椿事《ちんじ》を話した。――つい二三日前の深更《しんこう》、鉄
盗人《てつぬすびと》が二三人学校の裏手へ舟を着けた。それを発見した夜警中の守衛《....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
森の中。三人の
盗人が宝を争っている。宝とは一飛びに千里飛ぶ長靴、着れば姿の隠れるマントル、鉄で....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
に知り人に遇うことは到底堪えられないのに違いなかった。僕は努めて暗い往来を選び、
盗人のように歩いて行った。 しかし僕は暫らくの後、いつか胃の痛みを感じ出した。....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
が、お嬢さんの身の上を思うと、どうしてもじっとしてはいられません。そこでとうとう
盗人のように、そっと家の中へ忍びこむと、早速この二階の戸口へ来て、さっきから透き....