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盛
「盛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
盛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
も同じことで、下顎骨《かがくこつ》の張った頬のあたりや、やや大きい口の周囲に、旺
盛な動物的精力が、恐ろしいひらめきを見せていることは、ほとんど壮年の昔と変りがな....
「影」より 著者:芥川竜之介
の暮が近づいて来た。しかし日の光は消えたものの、窓掛けの向うに煙っている、まだ花
盛りの夾竹桃《きょうちくとう》は、この涼しそうな部屋の空気に、快い明るさを漂《た....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
もありますまい。当時相当な名声のあった楢山と云う代言人《だいげんにん》の細君で、
盛に男女同権を主張した、とかく如何《いかが》わしい風評が絶えた事のない女です。私....
「河童」より 著者:芥川竜之介
の国のプログラムもたいていは独逸《ドイツ》語を並べていました。)
クラバックは
盛んな拍手のうちにちょっと我々へ一礼した後、静かにピアノの前へ歩み寄りました。そ....
「彼」より 著者:芥川竜之介
か何かが善い。」
「じゃジァン・クリストフを持って来ようか?」
「ああ、何でも旺
盛《おうせい》な本が善い。」
僕は詮《あきら》めに近い心を持ち、弥生町《やよい....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
まよって歩いた。物慣れた甚太夫は破れ扇に鳥目《ちょうもく》を貰いながら、根気よく
盛り場を窺《うかが》いまわって、さらに倦《う》む気色《けしき》も示さなかった。が....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
上
夜、
盛遠《もりとお》が築土《ついじ》の外で、月魄《つきしろ》を眺めながら、落葉《おち....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
陽気な趙生は酢蟹《すがに》を肴に、金華酒《きんかしゅ》の満《まん》を引きながら、
盛んに妓品《ぎひん》なぞを論じ立てるのである。
その王生がどう云う訳か、去年の....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
る所もあった。大勢の客はその画《え》の中に、たまたま日章旗が現れなぞすると、必ず
盛な喝采《かっさい》を送った。中には「帝国万歳」と、頓狂な声を出すものもあった。....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
いる。
ある冬の夜《よ》、行長は桂月香に酌《しゃく》をさせながら、彼女の兄と酒
盛りをしていた。彼女の兄もまた色の白い、風采《ふうさい》の立派《りっぱ》な男であ....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
肥後侍《ひござむらい》は、無理に話頭を一転すると、たちまち内蔵助の忠義に対する、
盛な歎賞の辞をならべはじめた。
「過日もさる物識りから承りましたが、唐土《もろこ....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
りに租界《そかい》の並み木の下《した》を歩いて行った。並み木の槐《えんじゅ》は花
盛りだった。運河の水明《みずあか》りも美しかった。しかし――今はそんなことに恋々....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
、――現代は其処に、恐らくは其処にのみ、彼等の代弁者を見出したのである。彼が忽ち
盛名を負ったのは、当然の事だと云わなければならぬ。 彼は第一高等学校に在学中、....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
焉で、他宗の信者を改宗させるために伝道するというようなこともしない。それゆえ余り
盛んにもならないでしまった。 ファラデーの父のジェームスがこの教会に属しており....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
た。しかも、それが両方ともに彼がこのまじないのかかった地方に住んでからいよいよ旺
盛になった。どんな大きな話でも、恐ろしい話でも、彼はがぶりとのみこんでしまうのだ....