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「盛事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

盛事の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
たせ」、豹殺し「父よ今こそ掌を掌《う》って御礼を白《もう》します」、そこで王この盛事のために大饗宴を張る」とある。小説ながら『水滸伝』の武行者や黒旋風が虎を殺し....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
けれど、その身は非業《ひごう》の死。豊臣太閤に至って前代未聞《ぜんだいみもん》の盛事。それもはや浪花《なにわ》の夢と消えて、世は徳川に至りて流れも長く治まる。剛....
にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
における禁裡のご模様を記した書物を読み、また古老の話を伝え聞けば、いまの宮中のご盛事に思い比べて、ほんとうであったろうかと疑われて、畏れ多いことばかりである。 ....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
教育についてもその形を先にし、先ず衣裳を改めて文明の風を装い、交際を開いて文明の盛事を学び、只管《ひたすら》外国婦人の所業に傚《なろ》うて活溌《かっぱつ》を気取....
三国志」より 著者:吉川英治
人のこころは読み難い。 董承はふかく用心して、 「いや、許田の御猟は、近来のご盛事じゃったな。臣下のわれわれも、久しぶり山野に鬱を散じて、まことに、愉快な日で....
三国志」より 著者:吉川英治
びについて、議をかさねていた。 建安二十六年の四月。成都は、成都が開けて以来の盛事に賑わった。大礼台は武担の南に築かれ、鸞駕は宮門を出、満地を埋むるごとき軍隊....
私本太平記」より 著者:吉川英治
十二日だ。 すぐる三日間にわたる天皇の南都行幸は、聖武の帝の御願いらいな車駕の盛事といわれ、奈良の霞も、埃に黄ばんだ程だった。もちろん、供奉の公卿百官から滝口....
私本太平記」より 著者:吉川英治
の前景気はたいへんだった。 光厳上皇の御幸、諸国の大名衆の上洛、またこの平和的盛事を見ようと、近郷近国から集まる男女など。すくなくも当日は何十万人が洛中洛外に....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
ることで、そのご幸福さも一ばい切実に思われずにいられない。たまたま、現皇太子の御盛事のさなかに、後醍醐やらまたその二皇子の悲惨な流離を書くなど、まことに皮肉には....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
茂が静へ、猥らなまねに及び、かえって、静に面罵された事実は、吾妻鏡では、鶴ヶ岡の盛事があってから後日のことになっている。その月日も明白なのだ。が、私の小説ではわ....
柳生月影抄」より 著者:吉川英治
に飾られて繋いである。 家光は、春の海を四望にして、宴を張った。 寔に泰平の盛事である。やがて群臣の小舟をつらねて、浜御殿へ休憩に上がり、数寄屋で茶をのむ。....