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盛徳
「盛徳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
盛徳の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
仕方がないので、もし世間が熊坂長範《くまさかちょうはん》ばかりになったらいかなる
盛徳の君子もやはり吾輩のような態度に出ずるであろう。金田君は堂々たる実業家である....
「運命」より 著者:幸田露伴
諡られざる帝のおわす例もあれど、明の祚は其の後|猶二百五十年も続きて、此時太祖の
盛徳偉業、炎々の威を揚げ、赫々の光を放ちて、天下万民を悦服せしめしばかりの後なれ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
き出したのでもわかる。やがて、筑摩県の支庁も木曾福島の方に設けられ、権中属の本山
盛徳が主任の官吏として木曾の村々へ派出される日を迎えて見ると、この人はまた以前の....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
しかのみならず……此処が肝賢|要《かなめ》……他の課長の遺行を数《かぞえ》て暗に
盛徳を称揚する事も折節はあるので、課長殿は「見所のある奴じゃ」ト御意遊ばして御贔....
「惜別」より 著者:太宰治
靆たる事に確信を持とうやないか。」先生は伏目になって、しんみりと言った。「国体の
盛徳、とでも申したらよいか、私は戦争の時にひとしお深くそれを感じます。」ふいと語....
「連環記」より 著者:幸田露伴
愚とはうつらずと申して居らるる。うつらずとは徳化も及ばざることでござろう。聖人の
盛徳といえども、御年猶若かりし頃には、堪えかねて見放したもうて去られしもの歟、或....
「孔子」より 著者:和辻哲郎
る事実を『孟子』の内に見いだすのである。たとえば、 咸丘蒙問いて曰く、語に言う、
盛徳の士は君得て臣とせず、父得て子とせず、舜は南面して立ち、堯は諸侯を帥いて北面....
「三国志」より 著者:吉川英治
玲瓏トシテ紫烟ヲ圧ス 漢祖ノ歌風ハ空シク筑ヲ撃チ 定王ノ戯馬謾ニ鞭ヲ加ウ 主人ノ
盛徳ヤ尭舜ニ斉シ 願ワクハ昇平万々年ヲ楽シマン と、高吟した。 「佳作、佳作」....