監獄部屋[語句情報] »
監獄部屋
「監獄部屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
監獄部屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「骨を削りつつ歩む」より 著者:佐左木俊郎
、妻は呪《のろ》われた自分達の運命を泣き暮らした。そして翌一九二四年の早春、私が
監獄部屋を背景とした長篇と、農村を描いた中篇小説とを書き上げた頃、妻は女の子を産....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
さて置き、日本映画従業員の境遇は四社連盟の結成と同時に、遺憾ながら奴隷、あるいは
監獄部屋の人たちの境涯にはなはだしく似かよってきたことは覆うべからざる事実である....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
本は初めて口を入れた。 ――然し工場は動きづらいと思うんです。大工場になると「
監獄部屋」のようなことはしないんですから……。 彼は今日の工場の様子を詳しく話....
「縮図」より 著者:徳田秋声
であった。十五六から二十、二十四五の男女もあった。彼らは寄り寄り秘密に相語らい、
監獄部屋でも脱出するような気持で、昼は人気のない野山に寝て、夜になるのを待って道....
「ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
ったのなんか、こうなって見りゃあ糠《ぬか》よろこびだ。―― ええ、行ってやれ！
監獄部屋や蟹工船の話をきいている信吉には、××林業の現場とはどんなところか、不安....
「江戸川乱歩氏に対する私の感想」より 著者:夢野久作
」がズンズン開拓されつつある事を知ったのも、それから後の事でした。羽志主水氏の「
監獄部屋」に両手を握り合わせ、城昌幸氏の「神ぞ知ろし召す」に襟を正し、渡辺温氏の....
「キチガイ地獄」より 著者:夢野久作
も知らないアイヌ部落の離れ小舎だろうと云う者が居る。一方に、それは北海道名物の、
監獄部屋から脱出した人間が、復讐を恐れて隠れているのだ……といったような穿った説....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
労働である場合は、すでに日本では著しく発達しているのであって、鉱山、土木事業等の
監獄部屋や製糸工場の女工の寄宿制度は非常に優秀な成績をあげているのである。――で....
「金狼」より 著者:久生十蘭
請負の大林組へ一人八十円パで売り飛ばした。売られた方はたまらない。なにしろ名代の
監獄部屋だ。気候が悪い仕事が荒い、そいつが出来あがったときに生残った人間は二百人....
「監獄部屋」より 著者:羽志主水
北見《きたみ》の一角×××川の上流に水力電気の土木工事場とは表向《おもてむき》、
監獄部屋の通称《とおりな》が数倍判りいい、此世からの地獄だ。 此所《ここ》に居....
「今年印象に残れる作品」より 著者:平林初之輔
年印象に残れる作品 小酒井不木「恋愛曲線」 羽志主水《はしもんど》「
監獄部屋」 （『新青年』第七巻第一四号、一九二六年一二月）....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
銀行は特別低利で「年賦償還貸付」をした。北海道拓殖のためだった。――その工事は「
監獄部屋」に引受けさせる。土方を使えば、当り前一日三、四円分位の労働を五、六十銭....
「望郷」より 著者:服部之総
太郎は明治二十年代から「北海道行」といって内地の農村をふるえあがらせた鉄道工事の
監獄部屋《タコベヤ》の大御所であった。 私は記念品を買うため狸小路《たぬきこう....