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監視
「監視〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
監視の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
しん》な所のあるのを嗅《か》ぎつけた。そこで彼等は好奇心に駆られて、注意深く彼を
監視し始めた。すると果して吉助は、朝夕《あさゆう》一度ずつ、額に十字を劃して、祈....
「影」より 著者:芥川竜之介
ていたようです。」
「客は一人も来なかったですか?」
「ええ、一人も。」
「君が
監視をやめたのは?」
「十一時二十分です。」
吉井の返答《ことば》もてきぱきし....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
したとでも解釈してしまったらしい。従って僕の妻は、それ以来僕に対して、敵意のある
監視を加え始めた。いや、事によると時々は、君にさえ僕と同様の警戒を施していたかも....
「妙な話」より 著者:芥川竜之介
。そうして千枝子にはわからなくても、あの怪しい赤帽が、絶えずこちらの身のまわりを
監視《かんし》していそうな心もちがする。こうなるともう鎌倉どころか、そこにいるの....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
。今度は木がはいっても、兵卒たちは拍手を送らなかった。
「可哀《かわい》そうに。
監視《かんし》されながら、芝居を見ているようだ。」――穂積中佐は憐むように、ほと....
「或る女」より 著者:有島武郎
う葉子はくさくさしながら思い始めた。その心持ちがまた木部に響いた。木部はだんだん
監視の目をもって葉子の一挙一動を注意するようになって来た。同棲《どうせい》してか....
「或る女」より 著者:有島武郎
ようだったが、同時に下らない女中ずれが出来心でも起こしはしないかと思うと、細心に
監視するのも忘れはしなかった。こうして隣の部屋に気を配っていながらも、葉子は部屋....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
た。 一時間の後に二人の警部が十数人の巡査を連れて来船した。自分等は其の厳しい
監視の下に、一人々々凡て危険と目ざされる道具を船に残して、大運搬船に乘り込ませら....
「橋」より 著者:池谷信三郎
るでコクテイル・シ※ークのように攪き廻された。彼は何をしでかすか解らない自分に、
監視の眼を見張りだした。 川沿いの並木道が長く続いていた。二人の別れる橋の灯が....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
た。滝太郎がその挙動を、鋭い目で角の屑屋の物置みたような二階の格子窓に、世を憚る
監視中の顔をあてて、匍匐になって見ていた、窃盗、万引、詐偽もその時|二十までに数....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
みる寂しさ……私の躯はだんだん衰弱してまいりました。 幾月かを過ごす中に、敵の
監視もだんだん薄らぎましたので、私は三崎の港から遠くもない、諸磯と申す漁村の方に....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
意識的の通信さえも為し得ない。が、彼等の素直な性質は、霊的感化を受け易く天使達の
監視の下に、その純情が驚くべく開発されて来る。その結果、次第に意識的に、霊界通信....
「孔乙己」より 著者:井上紅梅
徳利を熱湯の中に入れるところまで見届けて、そこでようやく安心する。こういう厳しい
監視の下には、水を交ぜることなんかとても出来るものではない。だから二三日経つと番....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
肉なことに村長をしていた父が徴兵検査の執行責任者だった。先の島流しといいこんどの
監視つきといい、父もよほど困ったらしい。村長をやめようとまで言い出したが、私は子....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ージエンに侵入し、二、三要塞を除きたちまち全シュレージエンを占領し、一月末国境に
監視兵を配置して冬営に入った。 バイエルン侯がフランスの援助に依りドイツ皇帝の....