盤根[語句情報] » 盤根

「盤根〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

盤根の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
意味で云うと、黒死館の地底には、一面に拡がっている幾つかの秘密の根がある。それが盤根錯綜として重なり合っている個所の形状を、何かの動機で知ることが出来はしまいか....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
とある。つまり、ナイルの水源は、その奥にあるというのだ。 さらにそこには、「|盤根の沼」「|知られざる森の墓場」があり、矮人が棲み有尾人がいる。そしてそれが、....
無惨」より 著者:黒岩涙香
可しだ、斯う云う六ヶしい事件を引受けねば昇等は出来ないぜ(大鞆)夫りゃ分ッて居る盤根錯節を切んければ以て利器を知る無しだから六かしいは些とも厭ヤせんサ、けどが何....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ける機会のなかったような名もない町人の妻ではあるが、だんだん彼も付き合って見て、盤根錯節を物ともしないそのまれな気質を彼も知っていた。人は物を見定めることが大切....
五重塔」より 著者:幸田露伴
幾干の苦心もここまで運べば垢穢顔にも光の出るほど喜悦に気の勇み立ち、動きなき下津盤根の太柱と式にて唱うる古歌さえも、何とはなしにつくづく嬉しく、身を立つる世のた....