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目が無い
「目が無い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
目が無いの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「南島譚」より 著者:中島敦
の芽をすり潰して其の汁を飲んでも、蛸樹《オゴル》の根を煎じて飲んでも、一向に効き
目が無い。彼の主人は之に気が付き、哀れな下男が哀れな病気になったことを大変ふさわ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は心得て、伝蔵召し捕りに立ちむかうと、その姿はもう見えなかった。彼もなかなか抜け
目が無い。用人の返事を待つあいだも、絶えず屋敷内の様子に気を配っていて、形勢不利....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
初めから唯一本しか無い者と思って居ます」荻沢は心の中にて(個奴馬鹿の様でも仲々抜
目が無いワえ)と少し驚きながら「夫から何うした(大)谷間田は之を縮れ毛と思ってお....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
「昨夜《さくや》は大《おおき》に失敬しました」 「私《わたくし》こそ」 「実に面
目が無い、貴嬢《あなた》の前をも憚《はばか》らずして……今朝その事で慈母《おっか....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
棒立ちになろうとしたが、じきにいつもの彼に帰って、捕物隊が、かたまって、こっちに
目が無いのを幸いに、ぴたりと、つい其所《そこ》の天水桶《てんすいおけ》に吸いつい....
「惜別」より 著者:太宰治
日本は、あいつに立派な学問を教え込んでやって帰国させなければ、清国政府に対して面
目が無い。僕たち友人の責任も、だから、重大なんだよ。あいつは、どうもこのごろ僕を....