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目と鼻の先
「目と鼻の先〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
目と鼻の先の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ことに、それが紛失しているのでございますよ。ところが、もっと奇妙なことには、つい
目と鼻の先のあのかどの三河屋でございますが、あの質屋の神だなに、その日から寸分た....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
止めたのじゃが、いったいそのうわさの個所はどの辺じゃ」 「どの辺もこの辺も、つい
目と鼻の先ですよ。そう向こうのよもぎっ原に本田様のお下屋敷が見えやしょう。あの先....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ラ、まめまめしいのと、三人三様の涼しい影を大川土手にひきながら、主従足をそろえて
目と鼻の先の蔵前渡しをただちに目ざしました。 3 夜はこのときようや....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
いえば、知る人ぞ知る、知らぬ者は聞いておどろく得がたい鍔だったからです。住まいは
目と鼻の先浅草|聖天町《しょうでんちょう》、名人かたぎも名人かたぎでしたが、読ん....
「玄海灘密航」より 著者:金史良
代有明海にしても、鹿児島海岸にしても、別府の太平洋にしても随分親しんだものだが、
目と鼻の先の玄海灘の海辺には余り遊びに出掛けなかった。 それにしても卒業の年の....
「謎の街」より 著者:松本泰
もそこそこに慌ただしく階段を下りていった。 殺人事件なのだ。 ホテルからつい
目と鼻の先の教会の脇《わき》の空地に、日本人の青年が胸を刺されて死んでいたのを明....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
えとはどうするつもりだ」 「兄貴、あきらめというのは見ず聞かずの上のことだ、ツイ
目と鼻の先にいて、こんな悪戯をされた日にゃあ、どうもがんりきも眼がつぶり切れねえ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
さん、この舟は、下関や玄海灘へ漕ぎつけていただくのではございません、ほんの、この
目と鼻の先の、竹生島まで渡していただけばそれでよいのです、そのことは米友さんもよ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いる。京の中心へも程遠からぬところ、東山を打貫きさえすれば、鳥羽も、伏見も、つい
目と鼻の先にはなっているが、かくまではっきり軍歌の歌詞までが受取れるほどの地点と....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を聞かせてくれず、こっちへ来ても、他人のところへはこうして出入りをしていながら、
目と鼻の先にいるわたしのところなんぞは見向きもしないじゃないか、ほんとにお前くら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いのです。形そのものさえ見せなければ、他のなんらの気配によっても、自己の存在を、
目と鼻の先の人にさえ知られるということのないように――すべてが出来ておりました。....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
、千人番所というものがあって、いわば長崎周辺で最も整備した探偵陣地であるが、その
目と鼻の先の穴ボコの中で悠々住んでいたのですね。今は七八十尺の高さの石段を登り、....
「魔都」より 著者:久生十蘭
ようよう我に返り、改めてつくづくと思い返せば、実にもう驚天動地の大スクープがつい
目と鼻の先にたぐまっていることを自覚せざるを得ぬ。
皇帝の模造品《イミテーショ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
てゆくと、ばくろ町の旅籠でわらじを脱いだ」 「ウウム、ではこの大工町とは、まるで
目と鼻の先ではないか」 「そう近くもねえが」 「いや近い近い。きょうまでは、諸国....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
、おさらばしようと思って逃げたんだよ。その間だけ、頼みますよ。――奉行所が、つい
目と鼻の先だからといって、密告なんかしたら、ただはおかないよ) こういう姉が、....