目の上の瘤[語句情報] » 目の上の瘤

「目の上の瘤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

目の上の瘤の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
佐橋甚五郎」より 著者:森鴎外
まる》(忠吉《ただよし》)はその翌年に生まれた。それから中一年置いて、家康が多年目の上の瘤《こぶ》のように思った小山の城が落ちたが、それはもう勝頼の滅《ほろ》び....
縮図」より 著者:徳田秋声
然、主人|歿後の倉持家に重要な地位を占めることとなり、年の若い倉持にほ、ちょっと目の上の瘤という感じで、母が信用しすぎていはしないかと思えてならなかった。倉持家....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
、江戸で、どんな羽振りを利かせているか、ようく知っていなさるはずだ。あたしにゃあ目の上の瘤《こぶ》さ――それを知って、あの狐野郎をつかって、あたしをあんな古寺な....
ものわかりよさ」より 著者:宮本百合子
ものわかりのよさをもとめられたのは、昔だけのことだろうか。男の世界によい意味でも目の上の瘤にならないように、わるい意味でも邪魔っけにならないように、女のものわか....
処女の木とアブ・サルガ」より 著者:野上豊一郎
少年で、殿堂の祭司で、何よりも血統が人民の信頼を集め、嫉妬ぶかいヘロデにとっては目の上の瘤だったが、人民の思わくを顧慮して容易に手をつけることをしなかった。そこ....
三国志」より 著者:吉川英治
相は薨ぜられました。そのご報告に来たわけです」 「えっ、ほんとか」 日頃孔明を目の上の瘤としていた魏延も、さすがに驚愕してしばし茫然の態だった。 ――が、た....
私本太平記」より 著者:吉川英治
「どこまでも、わが大殿は御運がつよい。この東国に気長な根を張られたら、すえ始終、目の上の瘤ともなる新田殿だとおもっていたが、何と、われから根も土も捨てて上洛めさ....