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「目を抜く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

目を抜くの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
から、若者のぎょッとなったのはいうまでもないことでしたが、しかしさすがは生き馬の目を抜くお江戸のまんなかで育った職人でした。 「八丁堀のおだんながたでござります....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
夢のように酔わした。 その中に行わるる激烈な生存競争は、彼等の神経を「生き馬の目を抜く」までにとんがらした。 この競争に打ち勝って、この盛り場に生存し得ると....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
こっちが脱《ぬ》かれば、向うの食いものになるのが、御府内さ――活馬《いきうま》の目を抜くとはうまく言っているな――だから、みじん、隙は見せられねえ。お初の奴が、....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
そい合って遊び歩き、そのうちに、上方の遊びもどうも手ぬるく思われて来て、生き馬の目を抜くとかいう東国の荒っぽい遊びを風聞してあこがれ、或るとし秋風に吹かれて江戸....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
焼かれ跡へ眼をつけて、ここまで忍んで来ていたなどは、のろまどころではない、生馬の目を抜く代り、死人の皮を剥ごうという抜け目のない奴であります。 何となれば、あ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
どは感心じゃないか」 など、何処までもお人柄な隠居気質。こういうところは、生馬の目を抜くような江戸の真ん中で若い時から苦労ずくめの商売をした人のようでもなく、ど....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
態で逃げかける雲助を、駕屋さんと優しく皮肉に呼びとめたお綱。 「街道すじは生馬の目を抜く人通り、他人様のふところを狙う前に、よく自分たちの胴巻でも用心していたほ....