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目代
「目代〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
目代の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
、大抵何か手掛りがありそうに思われるので、特別捜索をするのである。松坂では殿町に
目代岩橋某と云うものがいて、九郎右衛門等の言うことを親切に聞き取って、綿密な調べ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
争闘を事とし、しばらくも鎮静する時のなかったため、松平|大炊頭(宍戸侯)は藩主の
目代として、八月十日に水戸の吉田に着いた。ところが、水戸にある三左衛門はこの鎮撫....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
十七円だったとかです。あちらへ一緒に行く人のことも頭痛の種で、あすこだって私には
目代りになってくれる人がいるのですものね。ただ御飯をたけばそれでいいという人では....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
の持ち場を廻ることにした。これはまだ十五六歳の少年で、商売にも馴れず、まだ店の品
目代価さえも覚えないくらいの新参であったが、現に前の店員よりも好成績を得ている。....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
取って水戸城籠城と来た、これを圧えにお乗り出しが宍戸の殿様は松平頼徳侯、水戸様お
目代《もくだい》として進発あり。田沼様の公方がた本月三日には古河に御着陣、足利学....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
るのに気がついた。 中幕は左団次の出しもので「鳥目の上使」であったが、その二番
目代りに上演された「お染久松」の質店は面白かったと覚えている。本来は二番目に菊五....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
に取って水戸城籠城と来た、これを抑えにお乗り出しが宍戸の殿様松平頼徳侯、水戸様お
目代《もくだい》として進発あり。田沼様の公方がた本月三日には古河にご着陣、足利学....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
やって、そこに土着させておく。年貢取立ての代務やら主家との連絡など、つまり国司の
目代と似たようなものだった。 「おう、お見えらしい」 領家の門前には、先ぶれを....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
二心疑わしき不心得者があるため、それの監察にまいるのだ。すなわち、執権高時公のお
目代りを仰せつかって、近江の要衝に堅陣を布き、それらの不審を見まもるために西上す....
「俗臭」より 著者:織田作之助
一円二十銭の売上げで日が暮れ、一升ばかり品物が残って夏のこととて腐敗した。氷三貫
目代の損であった。翌日から夜店にも出て、三十銭の儲がある様になった。十日程経った....