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目抜
「目抜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
目抜の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
うことがはなはだむずかしいのである。それはともかく、少くとも、その役人が市中でも
目抜きの場所に住んでおり、従ってアカーキイ・アカーキエウィッチのところからは、か....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
とおり、そのとおり。なにしろ、てめえたちの仲間はたった七人しきゃねえんだからな。
目抜きのつかい手の肝心な腕切ってかたわにしておきゃ、雑兵《ぞうひょう》ばらの二、....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
とび》の頭《かしら》位はいつでも飼っておくからという連中は、もうとっくの昔に東京
目抜の通りに帰って来て、古いのれんの蔭から盛に芽を吹いている。そうした大《おお》....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
佇むと、遠くから客の在否を窺った。 しかし居ない。 刻限も丁度頃なら、場所も
目抜の場所であるのに、客の姿はひとりも見えないのである。暫く佇んで見守っていたが....
「防備隊」より 著者:黒島伝治
の威張り方は傍若無人だ。この春、三月、君は奉天に来たね。奉天城内の四平街と云えば
目抜きの場所だ。君覚えているだろう? 平生は、人間や洋車や馬車が雑沓しているとこ....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
グラットといわれ、これは『世界の誇』という意味でした。主人は宮殿から程遠くない、
目抜きの大通りに宿をとりました。そして、この私のことを、くわしく書いたビラを、あ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
被害の九割まで、焼きつくしたようである。私の到着したときは渦まく突風はおさまり、
目抜通りは焼けおちてのびきった火の先端だけが坂にとりつこうとして燃えつつ立ち止っ....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
択作用に驚かされる。 そのころ松山には四つの芝居小屋があつた。四つのうち二つは
目抜きの場所にあり、そのうち新栄座というのが一流で寿座というのが二流どころであつ....
「火の扉」より 著者:岸田国士
あるか? なんでもいゝから当つてみないことにはと、やつと腰をあげた彼女は、I市の
目抜きの通りを、行きつもどりつした。女工募集の広告がいたるところに出ていた。それ....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
った。 四 動物園は市の中央、H公園の中にあった。公園の周囲は
目抜きの街路で、十二時を過ぎても尚人通りが賑やかにゾロゾロ続いていた。しかしさす....
「牛」より 著者:岡本綺堂
牛はそれに驚いたとみえて、そのうちの二匹は急に暴れ出した。 さあ、大変。下町の
目抜という場所で、正月の往来は賑っている。その往来のまん中で二匹の牛が暴れ出した....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
人ですから、ここに寄遇した事を言って置かないと後の事が分らない。ある日私はラサの
目抜であるいわば
とも言うべきパルコルという道を廻って参りました。其街には商業....
「握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
い。飯とパンと同時に賞味できるからだ。戦後十年くらいまでは、京橋、日本橋あたりの
目抜きの場所といえば、相当やかましい寿司屋もあり、やかましい食い手もあった。その....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
しめつつあるが如き観もないではない。 鶴巻町通りは、何といっても早稲田で唯一の
目抜きの大通りである。だが私があすこを通る毎に思うことは、あの通りが大学前から一....