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目白
「目白〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
目白の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
ただ、まわりに立っている給仕たちは、あの時の生徒と反対に、皆熱心な眼を輝かせて、
目白押《めじろお》しに肩を合せながら、慌《あわただ》しい先生の説明におとなしく耳....
「少年」より 著者:芥川竜之介
《さかだ》ちをしたり宙返りをしたり、いろいろの曲芸を演じている。と思うと肩の上へ
目白《めじろ》押しに並んだ五六人も乗客の顔を見廻しながら、天国の常談《じょうだん....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
本の蛇の目を頼みにして、削《けず》りかけたままになっている門柱らしい御影の上に、
目白押しに腰を下しました。と、すぐに口を切ったのは新蔵です。「お敏、僕はもうお前....
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
籠に入れると、一時と経たないうちに、すぐに薩摩芋を突ついたり、柿を吸ったりする、
目白鳥のように早く人馴れをするのではない。雀の児は容易く餌につかぬと、祖母にも聞....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
近に焼夷弾の筒が十数本、一邸内に固まっているところを見せて貰い、慄然とした。 ◯
目白警察へ畳のことで用あって行く氏と、
目白駅の手前で別れた。氏も奥さんも、ともに....
「春昼」より 著者:泉鏡花
でにもありませぬが、草が繁りますと、分けずには通られません。 谷には鶯、峰には
目白四十雀の囀っている処もあり、紺青の巌の根に、春は菫、秋は竜胆の咲く処。山清水....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
の所持品らしき鞄(スーツケースと呼ばれる種類のもの)の残留せるを発見し届出あり、
目白署に保護保管中なり。住所姓名年齢|不詳《ふしょう》なるも、その推定年齢は二十....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
奥を指した。 女生徒たちは気味の悪い笑いをやめようともせず、杜先生のうしろから
目白押しになって壇の方についていった。 杜先生は壇前に立ち、この劇においてロー....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
して、 「すぐこのあとへ、しののめの鬼が出るんですのね、可恐いんですこと……。」
目白からは聞えまい。三崎座だろう、釣鐘がボーンと鳴る。 柳亭種彦のその文章を、....
「化鳥」より 著者:泉鏡花
けて与ったり、紅い着物を着ている、みいちゃんの紅雀だの、青い羽織を着ている吉公の
目白だの、それからお邸のかなりやの姫様なんぞが、皆で、からかいに行っては、花を持....
「蜜柑」より 著者:芥川竜之介
たと思う――その時その蕭索とした踏切りの柵の向うに、私は頬の赤い三人の男の子が、
目白押しに並んで立っているのを見た。彼等は皆、この曇天に押しすくめられたかと思う....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
ほど。寂としたもんですね、どうでしょう、この閑さは……」 頂の松の中では、頻に
目白が囀るのである。 「またこの橿原というんですか、山の裾がすくすく出張って、大....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
でもとうとう春は訪れて来た。雀は雪に凍てた羽根をのばして朝早くから啼き、四十雀や
目白などの美しい小鳥の群も庭先の柿の木へ餌をあさりにやって来るようになった。雪の....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
おろした豆腐屋があったに。 学生の姿が見えなくなると、小店の向うの竹垣の上で、
目白がチイチイと鳴いた。 身近を通った跫音には、心も留めなかった麗人は、鳥の唄....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
屋の亭主は語り、六部の爺様は聞いて、世に伝えたのは事実らしい。 これに続いて、
目白辺の屋敷猫を殺しむくいし事 下谷辺にて浪人居宅|化霊ありし事 三州岡崎宿にて....