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目的意識
「目的意識〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
目的意識の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「片信」より 著者:有島武郎
の感想文というのは、階級意識の確在を肯定し、その意識が単に相異なった二階級間の反
目的意識に止まらず、かかる傾向を生じた根柢に、各階級に特異な動向が働いているのを....
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
西の方には尚多いと言った。 それに不思議なことはこの東海道には、京へ上るという
目的意識が今もって旅人に働き、泊り重ねて大津へ着くまでは緊張していて常にうれしい....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
から、夫は風俗の破壊・その否定的な動揺・と考えられるというまでであって、こういう
目的意識から名づける代りに人間社会のエロス的(生物的文化的)契機を恬淡にエロティ....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
それはもはや常識が答え得る問いではないかも知れないが、自由意志の自律に従うとか、
目的意識的行為の形を取ったとかいうことだろう。処が自律に従わなかった場合も決して....
「科学論」より 著者:戸坂潤
、夫までの経験による組織であると同時に、即ち経験の所産に他ならなかった。 この
目的意識は併しどういう方向に向って発動するか。それは経験の整頓から一定の諸法則。....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
ア階級闘争のための理論機関として役立つことであった、ここでは諸イデオロギーはこの
目的意識の下に、科学的批評の対象として取り上げられねばならぬ。それがイデオロギー....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
と要するに社会に於ける生産力の発展そのものなのである。生産力は自然的・自生的にも
目的意識的にも発展するのであるが、この生産力の発展を助長し、又はそれを結果する行....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
両者は同じでなくてはなるまい。即ち同じ世界観が、同じくこの世界観に基きながらその
目的意識の異るに応じて文学的創作方法と科学的な研究方法とを要求するのである(尤も....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
の他が続々として被害を被った。怪文書は五・一五事件当時も盛んであったが、今度のは
目的意識がもっと深刻で、当事者一身の政治的乃至行政上の活動を牽制する底のものだ。....
「辞典」より 著者:戸坂潤
出来ない。その原因の一つはブルジョア・ジャーナリズムが学校乃至大学に於てのような
目的意識的な教育機能を有たずに殆ど全く社会に於ける自然発生的な所産であることにあ....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
体なるものは、いつでも何等かの主観的な目的を有っているわけで、この主体の主観的な
目的意識を離れて、その事件の結果を考えることは、少し上の空な考え方のような気がし....
「現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
てこれは、文芸にとっては一つの新らしい領土の開拓となる。少くとも、文芸に新らしい
目的意識を持たせることにおいて、文芸に新らしい使命を帯びさせることになる。 こ....
「性格を求む」より 著者:豊島与志雄
面のリアリズム以外に出ることは出来ない。そこでは、凡ての作品が同一の制約と同一の
目的意識――作意――を以て書かれる。そして常に同一の作意を以て書かれる時、反覆を....
「文化線の低下」より 著者:小川未明
浅薄なイデオロギーによって、児童を在来の文化に囚えんとするもの、もしくは、政治的
目的意識によって階級観念を植付けんとするもの等であって、人間の全的の感情を養い套....
「啓蒙の現代的意味と役割とについて」より 著者:戸坂潤
いることは、理由があるのである。 処が今日までわが国に於ける啓蒙活動は、決して
目的意識的ではなかった。事実の問題としては相当の啓蒙的実績は挙げているのであり、....