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目覚まし
「目覚まし〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
目覚ましの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
いた。くたくたになって二階の四畳半で一刻《いっとき》うとうとしたかと思うと、もう
目覚ましがジジーと鳴った。寝巻のままで階下に降りると、顔も洗わぬうちに、「朝食出....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
状態にあったのが、地質学上地層堆積物によって見当のつけられるような時代至って急に
目覚ましい速度で進化し、そうしてその後は徐々に再び永遠の死の静寂に沈んでゆくとい....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
い、軽巡の戦隊を脅かした。儂達の戦隊の活躍は、自分でいうのは少しおかしいが、実に
目覚ましいものだったよ。殊に僚機の第二号機に竹花中尉、第三号機には熊内中尉が単身....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ると、訓練された在郷軍人会、青年団、ボーイ・スカウトは、直ちに出動した。 一番
目覚ましい飛躍を伝えられたのは、矢張り、光の世界と称ばれている東京は下町の、浅草....
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
十二時近くなって、戦線に到着した窪田備前守麾下のフランス伝習隊は、幕軍の精鋭で、
目覚ましき奪闘をなし、薩藩を破り長州勢を破り、墨染まで北進したが、薩兵の伏に陥り....
「春昼」より 著者:泉鏡花
許の細流や、一段颯と簾を落して流るるさえ、なかなかに花の色を薄くはせぬ。 ああ
目覚ましいと思う目に、ちらりと見たのみ、呉織文織は、あたかも一枚の白紙に、朦朧と....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
だから、たとい大役を引受けさせられたとは云え、奥州出羽の押えという名誉を背負い、
目覚ましい加禄《かろく》を得たので、家臣連の悦《よろこ》んだろうことは察するに余....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
なれば可けれども==この坊主を輪切りにして、スッポン煮を賞翫あれ、姫、お昼寝の御
目覚ましに==と記してあろうも計られぬ。わあ、可恐しや。(とわなわなと蘆の杖とと....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
等にすぐれた、つまり男性的の天狗さんは殆んど全部この国に集って了い、いざとなれば
目覚ましい働きをしてくれますので、その点大そう結構でございますが、ただ愛とか、慈....
「ドナウ源流行」より 著者:斎藤茂吉
食店を出た。 僕は時計を持っていたが弾機が途中でこわれて役に立たぬ。此の時計は
目覚まし時計で、闇に見ると数字のところの光る様に作ったものである。そういう時計が....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
、帯紐が下へさがって弓状の弧線をなしている。 未荘の仕来りとして誰でもちょっと
目覚ましい人物を見出した時、侮るよりもまず敬うのである。現在これが明かに阿Qであ....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
やその事情が変って来ました。ご承知の通り、舞台俳優、特に新劇俳優の映画への進出も
目覚ましく、ある種の映画は、それらの舞台俳優なしには作られぬというところまで、専....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
王※を滅ぼした劉秀がこの世へ現われたかのように、先生の態度は勇ましく先生の人望は
目覚ましかった。 その頃私は名を変じ身分を変え、軽奴となって袁総統宮殿の門衛の....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
板の屋根は、洪水のように光を漲らせ、幾万となく打ちつけた銀の鋲は、騎士の鎧よりも
目覚ましい。白壁は薔薇色の陰を帯び、窓の掛け布は恋人の腕にすがった乙女のように力....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
も幹の中にもない。もちろん根を掘ってみてもありません。それでいて、時節が来れば、
目覚まし時計をかけて置かなくとも桜の花がちゃんと咲きます。私たち普通見慣れており....