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目角
「目角〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
目角の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「電報」より 著者:黒島伝治
へやらいでもえいわやの。家のような貧乏たれに市《まち》の学校へやって、また上から
目角《めかど》に取られて等級でもあげられたら困らやの。」と、おきのは源作に云った....
「足迹」より 著者:徳田秋声
庄は聞いて聞かないような振りをして、やっぱり笑っていた。そして時々涙のにじみ出る
目角を、指頭で拭っていたが、終いにそこを立って暗い段梯子の方へ行った。お庄は婆さ....
「爛」より 著者:徳田秋声
鬢のところを撫でながら言った。そうして冬になってから、いくらか肉がついて来たが、
目角などにはまだ曇みのとれない妻の顔を眺めた。 「そうするにはまずお前の体から癒....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
に矢川写真館を開いている。次女おみきさんは岩川氏|友弥さんを壻に取って、本町一丁
目角にエム矢川写真所を開いている。蕃徳は郵便技手になって、明治三十七年十月二十八....
「離婚について」より 著者:与謝野晶子
く、帝は現に今の教育家の倫理の御本尊になっておられます。かような手続の前後にまで
目角を立てられる教育家の不心得の方がよほど怪しからん事かと存じます。枝葉の事を弥....
「魔都」より 著者:久生十蘭
告書なのであった。それはこんなふうに書かれてあった。
皇帝は健在。有楽町二丁
目角、元日東生命の廃屋中に監禁せられあり。屋内に安本亀二郎外九人の博徒。機銃の用....
「日記」より 著者:宮本百合子
は明日どうしてもかえると云い、自分はもう少し居たいと云って居た処なので、Aは妙に
目角を立て「此部屋だけの金を払って居るんだから動く必要はない。どうせ後に人が入る....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
もふらないので、濛々と、白い埃が立っている。 「――ア、なんじゃ?」 彼女は、
目角を立てて、普請中の新しい民家の中を睨めつけた。 中で笑う声がした。 左官....