盲法師[語句情報] » 盲法師

「盲法師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

盲法師の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
思い出の記」より 著者:小泉節子
る時には、その事ばかりに夢中になっていました。又この時分私は外出したおみやげに、盲法師の琵琶を弾じて居る博多人形を買って帰りまして、そっと知らぬ顔で、机の上に置....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
あたいの懐ろの中で、いい心持に眠っていらあ」 「ああいやだ、聞いてもぞっとする」盲法師《めくらほうし》は木の上を見上げながら、ぞっとして立ち竦《すく》みました。....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の一間で、中に火の入れてない大きな唐銅《からかね》の獅噛火鉢《しかみひばち》を、盲法師《めくらほうし》の弁信と、清澄の茂太郎が抱き合って相談したことには、 「茂....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いう具合に……エエと、この街道を琵琶を弾《ひ》いて流して歩いたお喋《しゃべ》りの盲法師《めくらほうし》を見かけたお方はございませんか、こういって尋ねて歩いたのが....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ました。 舟の舳先《へさき》の部分に、抜からぬ面《かお》で座を構えているのが、盲法師《めくらほうし》の、お喋《しゃべ》り坊主の弁信であって、舟のこちらに、勢い....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ことが急務ではないかと考えているのでございます。さあさあまた、あなた方は、なあに盲法師の小坊主が途方もない減らず口、自分の立場を苦しくないと考えようにも、貴いと....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
こう言って申しわけをしているのは、まだ年の若い、なるほど、名乗っている通りの盲法師であるらしい声であります。ところがこの神妙な申しわけは、頭からケシ飛ばされ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
た先も心配になるし、預けるというそのことも心配になります。たとえば道庵先生とか、盲法師の弁信とかいうような者に、事情を打明けて頼めば、いやとは言うまいけれど、米....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
うがない。加持祈祷の効験もない。枕もとには重恩の家の子、老若の女房ども、新古参の盲法師、歌連歌の者、さては田楽、ばさらの者、入り代り立ち代りに詰め切って、ひたす....
私本太平記」より 著者:吉川英治
は、やがて都へ着いてしまうぞ。目をつぶって、ここで一生の運をつかむか。それとも、盲法師と尼前を無事に都へとどけて、御苦労ともいわれず、再び主家へ戻って、一生武家....
私本太平記」より 著者:吉川英治
けそうだな」 と、しきりに気勢を揚げ合っていた。 舟の中には、船頭とそして、盲法師の子をつれた尼しかいない、と安心しきっているのだろうか。彼らの放言には、し....
私本太平記」より 著者:吉川英治
のと、衛府や伝奏には触れられているという。 また。 今日の参内には、ひとりの盲法師を同車しており、主上へ拝謁は彼だけらしいが、あとでは揃って、東宮と准后の廉....
私本太平記」より 著者:吉川英治
言…… 尊氏は彼へはなしかけたが、たちまち目をそらしてしまった。 何か、この盲法師が、無言の責めを尊氏へ責めているように思われたらしい。 しかし、覚一は、....
山の人生」より 著者:柳田国男
ら、一時的には吾は海尊と名乗って、実歴風に処々の合戦や旅行を説くことは、いずれの盲法師も昔は通例であったかと思うが。それがあまりに巧妙で傍の者が本人と思ったか、....