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盲目
「盲目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
盲目の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カルメン」より 著者:芥川竜之介
ップを片手に詩人のダンチェンコと話していた。あの亜麻色《あまいろ》の髪の毛をした
盲目《もうもく》詩人のダンチェンコとである。
「これもやっぱり時勢ですね。はるば....
「文放古」より 著者:芥川竜之介
るお》、吉田絃二郎《よしだげんじろう》、野上弥生《のがみやよい》、――一人残らず
盲目《めくら》なのよ。そう云う人たちはまだ好《い》いとしても、芥川龍之介と来た日....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
しげな陀羅尼《だらに》の力で、瞬く暇に多くの病者を癒《なお》した事でございます。
盲目《めしい》が見えましたり、跛《あしなえ》が立ちましたり、唖《おし》が口をきき....
「日光小品」より 著者:芥川竜之介
にとらわれた人々はこのあばら家に楽しそうに遊んでいる小児のような、それでなければ
盲目の顔を私たちの方にむけて私たちを見ようとするおばあさんのような人ばかりではあ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
金口《きんぐち》を一本抜きとりながら、
「君のような都会人は、ああ云う種類の美に
盲目《もうもく》だからいかん。」と、妙な所へ攻撃の火の手を上げ始めた。
「そりゃ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
一団は彼の非凡な腕力に露骨な嫉妬《しっと》を示し出した。他の一団はまた犬のごとく
盲目的に彼を崇拝した。さらにまた他の一団は彼の野性と御目出度《おめでた》さとに残....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
子供は男女を問わず、両親の意志や感情通りに、一日のうちに何回でも聾と唖と腰ぬけと
盲目とになることが出来るのである。それから甲の友人は乙の友人よりも貧乏にならず、....
「或る女」より 著者:有島武郎
ほとんど delirium の状態にあった。眼睛《ひとみ》は大きく開いたままで、
盲目《めくら》同様に部屋《へや》の中の物を見る事をしなかった。冷えきった手先はお....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
られている箱の最も板の薄い処、もしくは空隙(現代社会組織の欠陥)に向ってまったく
盲目的に突進している。今日の小説や詩や歌のほとんどすべてが女郎買《じょろうがい》....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
ければならぬ」「死にはしないぞ」という本能の論理的結論であったのだ。この恐ろしい
盲目な生の事実が、そしてその結論だけが、目を見すえたように、君の心の底に落ち付き....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
てしまった。しかしそれがために当然彼は権勢に目のない僧侶たちから睨まれた。そして
盲目な民衆もまた疑いもなく彼らの宗教上の導者たちに追従したに相違ない。それでこの....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
かった。 夕日がいっそう大きく紅くなって、西の地平線へだんだんに沈みかけると、
盲目のラザルスはその後を追ってゆく途中、頑丈ではあったが又いかにも弱々しそうに、....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
離れたとなれば、縦横無碍に、ありとあらゆる悪魔的行為に耽ることができる。 嗚呼
盲目なる哉地上の人類、汝等は神の名に於て過を犯せる人の子の生命を断ちつつある。思....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
その押して行く力が、まだ十分江口に支配され切っていない憾もない事はない。あの力が
盲目力でなくなる時が来れば、それこそ江口がほんとうの江口になり切った時だ。 江....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
船覆没してかえって大に損したることあり。その後カションはいかなる病気に罹りけん、
盲目となりたりしを見てこれ等の内情を知れる人々は、因果覿面、好き気味なりと竊に語....