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「盲進〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

盲進の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
春の盗賊」より 著者:太宰治
めき、つまずき、立ち上り、昨今、私はたいへんな姿である。そのような愚直の、謂わば盲進の状態に在るとき、私は、神の特別のみこころに依り、数々の予告を賜って、けれど....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
つつ、学術のためならば後事はドウなっても構わないという、最初の意気組をそのままに盲進した。そうして半年足らずの間T子と同棲していると、そのうちにT子の姙娠の徴候....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
役に立たなくなったように思われるからである。私はじつに哲学も芸術も放擲して恋愛に盲進する。私に恋愛を暗示したものは私の哲学と芸術であったに相違ない。しかしながら....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
迫に圧迫を加えられたあげく、これじゃアたまらないと気がつく個人が、夢中になって、盲進するのだ。その盲進が戦争の滋養物である様に、君の現在では、家族の饑※が君の食....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
。そうではない。 竜之助という男が、無制限の放縦と、貪婪《どんらん》と、虚無に盲進する、それを憤っているのか。そうでもない。そんなことはこの暴女王にとっては、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
。そうではない。 竜之助という男が、無制限の放縦と、貪婪《どんらん》と、虚無に盲進する、それを憤っているのか。そうでもない。そんなことはこの暴女王にとっては、....
実さんの精神分析」より 著者:夢野久作
気持だから実さんは毎日毎日寝ても醒めても自分の尻をタタイて、能の世界の奥へ奥へと盲進していなければ生きていられない。その結果、見物の批評とか、家元としての資格と....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
もまた将来の見とおしにおいても、ともに勝利であった。その勝利感に浮かされて、彼は盲進した。「私は御前会議で、ノリスとマウントジョイを打ちのめした」と彼は友人であ....
三国志」より 著者:吉川英治
もうしろに捨てられている」 「危ういぞ。図に乗っては」 「どうして」 「あまりに盲進しすぎる」 「蹴ちらすに足らぬ敵勢、こう進路のはかどるのは、味方の強いばかり....
三国志」より 著者:吉川英治
してしまったのは、曹真から命ぜられていた楽※、張虎の二隊だった。 危ういかな、盲進して、孔明の本陣へ、突入してしまったのである。敵影はない。――これは予期した....