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直す
「直す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
直すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
か思われない。彼は急に、心を刺されるような苦痛を感じた。
「これは始めから、書き
直すよりほかはない。」
彼は心の中でこう叫びながら、いまいましそうに原稿を向う....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
が生きているのさ?」
しばらく無言《むごん》が続いた後《のち》、お蓮がこう問い
直すと、声はやっと彼女の耳に、懐しい名前を囁《ささや》いてくれた。
「金《きん》....
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
ら、返事に困っているではありませんか?
使 (独白《どくはく》)どうもおれは正
直すぎるようだ。
小町 まだ強情《ごうじょう》を張るつもりなのですか? さあ、....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
そこにあるのは、ただ敵である。あるいは敵を殺す事である。だから彼等は馬の頭を立て
直すと、いずれも犬のように歯をむき出しながら、猛然として日本騎兵のいる方へ殺到し....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
》なくひっこんでしまった。が、今度は自分の級の英語の秀才が、度の強い近眼鏡をかけ
直すと、年に似合わずませた調子で、
「でも先生、僕たちは大抵《たいてい》専門学校....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
間彼等親子の会話を途切《とぎ》らせるだけの力があった。が、お絹はすぐに居ずまいを
直すと、ちらりと賢造の顔を睨《にら》みながら、
「お母さんの病気だってそうじゃな....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
来ない。聞けば南蛮寺《なんばんじ》の神父の医方《いほう》は白癩《びゃくらい》さえ
直すと云うことである。どうか新之丞の命も助けて頂きたい。………
「お見舞下さいま....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
たのは、この婆の差金だろうと、見てとったから、我慢が出来ません。じりりと膝を向け
直すと、まだ酒臭い顋《あご》をしゃくって、「大凶結構。男が一度惚れたからにゃ、身....
「或る女」より 著者:有島武郎
と葉子は思った。けれどもあの涙も内田が無理無体にしぼり出させるようなものだと思い
直すと、心臓の鼓動が止まるほど葉子の心はかっとなった。そして口びるを震わしながら....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
《きくさ》った。来年からは魂を入れかえろ。そして辞儀の一つもする事を覚えてから出
直すなら出直して来い。馬鹿」
そして部屋をゆするような高笑《たかわらい》が聞こ....
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
元することである。蛇行《だこう》して達しうる人間の実際の方向を、直線によって描き
直すことである。もし社会主義の思想が真理であったとしても、もし実行という視角から....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
な時にあなた方は矢張り腹が立ちますか?』 『別に腹が立ちもしませぬ……。枝振りを
直す為めに伐るのと、悪戯で伐るのとは、気持がすっかり異います。私達にはその気持が....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
しょう、ちょいとの間は不思議そうに、あたりを見廻していましたが、忽ち又勇気をとり
直すと、 「魔法使め」と罵りながら、虎のように婆さんへ飛びかかりました。 が、....
「罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
の臂を把って、椅子の所へ連れて来る。罪人はおとなしく椅子に腰を掛ける。居ずまいを
直す。そして何事とも分からぬらしく、あたりを見廻す。この時熱を煩っているように忙....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
すが、まさにその通りであります。われらは、この際、吉田内閣は総辞職し、自由党は出
直すべきときであると考えるのであります。ここに、吉田内閣退陣を強く要求いたします....