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直接法
「直接法〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
直接法の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
る。よく見る。ほかのと見比べる。気に入ったのがあれば買う。無ければ買わないという
直接法の一点張りで、品物のよしあしは別として、まことに手数がかからない。 流石....
「渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
んな赤恥を晒させることは、而も、美くしい夫人まで使って恥を掻かせることは、勿論、
直接法に怒らせるよりは、効果が多いのは知れきっているではないか。 「南瓜頭《ペン....
「俳句の精神」より 著者:寺田寅彦
るが、しかし俳句と比較すると、和歌のほうにはどうしても象徴的であるよりもより多く
直接法な主観的情緒の表現が鮮明に濃厚に露出しているものが多いことは否定し難い事実....
「曼珠沙華」より 著者:斎藤茂吉
あの花はそんなことはせずに、冬から春にかけて青々としてあった葉を無くしてしまい、
直接法に無遠慮にあの紅い花を咲かせている。そういう点が私にはいかにも愛らしい。勿....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
の日の来る事也」という略解(宣長説)の穏当を取るべきであろう。これも田園民謡で、
直接法をしきりに用いているのがおもしろく、特に結句の「いざ・せ・小床に」というの....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
田)殿様という落首が出来たりしたそうです。昔の災難は今からきくと何となし単純で、
直接法で、それっきりというところがあるわね。もうこれで紙がなくなりました。思って....
「条件反射」より 著者:豊島与志雄
平素のことだ。一度議場に臨めば、党争が凡てを支配する。ただ戦術あるのみだ。戦術は
直接法現在を基調とする。
直接法現在は腕力に帰着する。だから、平穏な議場の空気は、....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
生れ、十六世紀に盛んに使われた「条件法」が、その必要の限度で守られ、同じことが「
直接法」で言い切られるようになった、というのです。 しかし、こういう時代精神の....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
張にいかに謙譲であったかをよく示している。だが訳文には、必要な場合のほか、大部分
直接法を用いることとした。 レオン・ワルラスの略伝 レオン・ワルラス....
「土から手が」より 著者:牧逸馬
仇せんことを誓うものである」 さて、捜査本部の意見は、二つに分れていた。第一は
直接法とでも謂う可き往き方で、アイネ・リィドに問題の非合法手術を施し、その結果悶....
「学者安心論」より 著者:福沢諭吉
の是非を分つべからず。余輩はただ今後の成行に眼《まなこ》をつけ、そのいずれかまず
直接法の不便利を悟りて、前に出したる手を引き、口を引き、理屈を引き、さらに思想を....
「新たに法学部に入学された諸君へ」より 著者:末弘厳太郎
主として講義の形式で教育が行われており、演習や米国風のケース・メソッドのように、
直接法律的考え方の鍛錬を目的とする教育方法はあまり行われていないけれども、講義の....
「法学とは何か」より 著者:末弘厳太郎
いる。 第二に、形式的に言うと、法学書のほとんどすべては解説的に書かれており、
直接法学的能力の訓練を目的とする形で書かれていない。大学の教育も大部分教説的であ....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
采《かっさい》したが、蕪村の句には、実際景象の実相を巧みに捉《とら》えて、絵画的
直接法で書いたものが多い。例えば同じ冬の句で 寒月《かんげつ》や鋸岩《のこぎり....