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「直訴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

直訴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カインの末裔」より 著者:有島武郎
ばならぬ事、豊作にも小作料は割増しをせぬ代りどんな凶作でも割引は禁ずる事、場主に直訴《じきそ》がましい事をしてはならぬ事、掠奪《りゃくだつ》農業をしてはならぬ事....
」より 著者:太宰治
らもう一つ、雪の日の子わかれの場を、いまでも忘れずにいる。 宗吾郎が、いよいよ直訴《じきそ》を決意して、雪の日に旅立つ。わが家の格子窓《こうしまど》から、子供....
ロマネスク」より 著者:太宰治
らをして見せた。お前は子供だからそう簡単に考えるけれども、大人はそうは考えない。直訴《じきそ》はまかりまちがえば命とりじゃ。めっそうもないこと。やめろ。やめろ。....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
くださりませい! お願いでござります! お慈悲でござります!」 「…………」 「直訴じゃなッ」 「ならぬ!」 「さがれい!」 「不届き者めがッ!」 「押えろッ、....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
。松平のお殿さまなら、うん、そうか、よしよし、とおっしゃるにちげえねえんだから、直訴にめえりましょうよ! いいや、殿さままでがおらがのだんなをそでになさるんなら....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
待ち受けた話をはじめた客がそこにある。客は当日の御道筋に人の出たことから、一人の直訴をしたもののあったことを言い出し、自身でその現場を目撃したわけではないが、往....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ら》しめてやらねえことにゃ……」 船頭は、余憤堪え難き風情《ふぜい》で、駒井へ直訴《じきそ》に来たものらしい。 ところが駒井は、いいとも悪いとも言いません。....
成仙」より 著者:田中貢太郎
あわして悲しみ歎いた。二人はそこで相談したが周の無実の罪を明らかにするには天子に直訴するより他に道がなかった。周はいった。 「僕は重い罪をきせられて、こんなに監....
現代の詐術」より 著者:坂口安吾
ならして、国民儀礼をやり、電車の中で人の尻ごしにペコリと宮城へ頭を下げる、今どき直訴する者がある、米を献納する者がある、これを美談だという。この性格と璽光様とは....
天皇陛下にさゝぐる言葉」より 著者:坂口安吾
蒙昧の仕業であります。天皇に政治権なきこと憲法にも定むるところであるにも拘らず、直訴する青年がある。天皇には御領田もあるに拘らず、何十俵の米を献納しようという農....
邪教問答」より 著者:坂口安吾
にすみ太古さながらの邪教性には、敗戦による反省、進歩がないという証拠にすぎない。直訴などということ璽光尊の世直し以上の馬鹿らしさ、これを滑稽奇怪と見ずに、国民忠....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
しばら》く忍びがたきを忍べかしなど慰めたることの幾度《いくたび》なりしか。 六直訴 囚人より署長に直訴するは、ほとんど破格の事として許しがたき無礼の振舞に算....
だいこん」より 著者:久生十蘭
、T宮、H宮、K宮、などと東条内閣を倒しにかかった。近衛さんなどは場合によっては直訴する決心までしたということだったけれど、東方会の全員百七十人が憲兵隊に検挙さ....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
にて僧侶賞罰の権は、その地方の教正これを有す。教正の賞罰に服せざるものは、法王に直訴することを得るなり。 ローマ宗にては近代、本山より各末寺に税を課して金を募....
黒田如水」より 著者:吉川英治
中に知れては、当然、異論も出て、きき届けられるわけもないという点まで考えて、この直訴をなしたものである。 「由来、お汝たちの主人と自分とは、浅からぬ交わりもなし....