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「直談〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

直談の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
安井夫人」より 著者:森鴎外
しこれほどの用事を帯びて来て、それを二人の娘の母親に話さずにも帰られぬと思って、直談判《じきだんぱん》をして失敗した顛末《てんまつ》を、川添のご新造にざっと言っ....
明暗」より 著者:夏目漱石
い奴《やつ》だって。こっちから取りに来いとも何とも云わないのに、断りもなく奥様と直談判《じきだんぱん》を始めたり何かして、しかも自分が病院に入っている事をよく承....
」より 著者:夏目漱石
六に云って聞かしたのは、宗助自身であった。小六は兄の運動を待たずに、すぐ安之助に直談判《じきだんぱん》をした。そうして、形式的に宗助の方から依頼すればすぐ安之助....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。なるべくは屋敷の名を出したくないと存ずるが、どうでも貴公の手にあまって、手前の直談《じきだん》でなければ埒《らち》があかぬようならば、手前がその人に会ってもよ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
処までも自己中心である。人が与右衛門さんの地所を世話すれば、世話人は差措いて必|直談に来る。自身の世話しかけた地所を人が直談にすれば、一盃機嫌で怒鳴り込んで来る....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
い婦人との問答を道場の連中は面白がって洩《も》れ聞いておりましたが、 「若先生に直談判《じかだんぱん》というて美しい女子《おなご》が乗り込んで来た、前代未聞《ぜ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
くなった。 「じゃあ、どうも仕方がねえ。俺あこれから加賀屋へ行って、おかみさんに直談するだ」 「馬鹿な」と、女はあわててさえぎった。「その位ならこんなに訳を云っ....
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
き廻しで、百八十度にグラリと変ってすましたものだ。 岩本は芸なし猿で、美代子に直談判して、大浦博士と衣子に関係があること、今度の縁談はていよく病院を乗取る魂胆....
学問の独立」より 著者:福沢諭吉
に服せず、同家の用人と勘定所の俗吏と一場の争論となりて、ついに勘定奉行と大学頭と直談《じきだん》の大事件に及びたるときに、大学頭の申し分に、日本国中文字のことは....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
た人の天性と習慣とによりて然るものなり。物事の相談に伝言、文通にて整わざるものも直談にて円《まる》く治まることあり。また人の常の言に、「実はかくかくのわけなれど....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
でいては、愈※、あの公達輩をよい気にさせて置くようなもの。この上は、わしが行って直談合と出かけ、意地でも吉野太夫をこちらへ申しうけて来ねばならぬ」 遊びに年齢....
私本太平記」より 著者:吉川英治
の御嫌疑によるものなりやと、その御詮索の奔命やら、要路の方々に迫って、いちいち御直談をおとげあるやらで……」 「ああ、さまでに」 「折も折、そこへ新田ノ庄より幕....
黒田如水」より 著者:吉川英治
らの弟小一郎(羽柴秀長)同然に、心易く存じ候あひだ、何事をば皆々申すとも、其方と直談もて、是非御さばきある可く候 とまで書いてあった。 (弟だ。其方は、おれの....