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相公
「相公〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相公の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「殺神記」より 著者:田中貢太郎
いた。入口に数多な跫音がして、扉を開けて紫の衣服を着た怪しい者が入ってきた。 「
相公がいらっしゃる」 紫の衣服は外へ出て往った。引き違えて黄色な衣服を着た者が....
「断橋奇聞」より 著者:田中貢太郎
そりゃあね、お嬢さんが御標格が佳いうえに、発明で、詩文も上手におできになるから、
相公がひどく可愛がって、高官に昇った方を養子にしようとしていらっしゃるものだから....
「緑衣人伝」より 著者:田中貢太郎
た。すると詩を作ってそれを謗った者があった。 昨夜|江頭碧波を湧かす 満船|都て
相公の※を載す 雖然羮を調うるの用をなすことを要するも 未だ必ずしも羮を調うるに....
「魚玄機」より 著者:森鴎外
の詞は頗る不謹慎であった。「それは南華に出ております。余り僻書ではございません。
相公も※理の暇には、時々読書をもなさるが宜しゅうございましょう」と云ったのである....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
荒巻軍治氏(翁の令弟)に祝言を仰付られた。 又文久元年九月(利春四十五歳)、宰
相公(長知)御昇進御祝につき、表舞台で同二十八日より三日共翁附の御能を仰付られた....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
耕録《てっこうろく》』二三に、優人《わざおぎ》杜生の話に、韶州《しょうしゅう》で
相公てふ者と心やすくなり、その室に至って柱上に一小猴を鎖でつなげるを見るに狡猾《....
「地軸作戦」より 著者:海野十三
。中ではペチカがしきりに燃えていて、どの室も、頭の痛くなるほど饐えくさかった。宰
相公室においては、例のネルスキー特使が、いかにも宰相らしく装って、大きな椅子に腰....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
徴としたほど見るべし。仏教外にはエトルリアの地獄王キャルンは槌を持つ。本邦にも善
相公《ぜんしょうこう》と同臥した侍童の頭を疫鬼に槌で打たれ病み出し、染殿后《そめ....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
義を聞くというようなこともないではなかった。その聴聞衆としては、中御門黄門、滋前
相公、双蘭、藤、武衛、上乗院、および肖柏等であったと見える。『伊勢物語』は同じく....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
らに汝海に客となった。それから帰って雲夢に憩った。 この時彼は結婚した。妻は許
相公の孫娘であった。 数年間同棲した。 さらに開元二十三年、太原方面に悠遊し....