相半ばする[語句情報] » 相半ばする

「相半ばする〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

相半ばするの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
た。『静の岩屋』、『西籍概論』の筆記録から、三百部を限りとして絶版になった『毀誉相半ばする書』のような気吹の舎の深い消息までも、不便な山の中で手に入れているほど....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
マジメな論議としては、正当なものではないだろう。人間のよろこびは俗なもので、苦楽相半ばするところに、あるものだ。悪というものがなくなれば、おのずから善もない。人....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
わしく論ずれば、利あらざるものは必ず害あり、得あらざるものは必ず失あり、利害得失相半ばするものはあるべからず。わが輩もとよりためにするところありて私立を主張する....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
が思わしくなかったようであった。諸新聞の劇評もあまり注意して読まなかったが、毀誉相半ばするという程度であったらしい。かの『続々歌舞伎年代記』には、この二番目狂言....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
識的でありますが、しかしその内部には、人間の欲望、煩悩、愚痴等が働きかけて、禍福相半ばするものであります。そこに都会の持つ俗人への魅力もあるわけです。多くの犯罪....
みずうみ」より 著者:室生犀星
素朴な腰掛けに坐りながら、同じ窓さきにいる娘をみいみい、ほとんど居眠りと退屈とを相半ばする腐れた時間を送っていた。それと同じいように女もなかば眠って、ものうげに....