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相合
「相合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相合の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
。けっしてもう他人ではない」 涼しき眼《め》と凛々しき眼とは、無量の意を含みて
相合えり。渠らは無言の数秒の間に、不能語、不可説なる至微至妙の霊語を交えたりき。....
「雛がたり」より 著者:泉鏡花
雛――女夫雛は言うもさらなり。桜雛、柳雛、花菜の雛、桃の花雛、白と緋と、紫の色の菫雛。鄙には、つくし、鼓草の雛。
相合傘の春雨雛。小波軽く袖で漕ぐ浅妻船の調の雛。五人囃子、官女たち。ただあの狆ひ....
「妖術」より 著者:泉鏡花
心は種々な処へ、これから奥は、御堂の背後、世間の裏へ入る場所なれば、何の卑怯な、
相合傘に後れは取らぬ、と肩の聳ゆるまで一人で気競うと、雨も霞んで、ヒヤヒヤと頬に....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
ん。私が染ちゃんに叱られますわ、お帰し申すもんですかよ。」 七 「
相合傘でいらっしゃいまし、染ちゃん、嬉しいでしょう、えへへへへ、貴方、御機嫌よう....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
て誘うように、いま居た四畳半の縁の障子と、格子戸見通しの四畳を隔てた破襖の角柱で
相合うその片隅に身を置いたし、糸七は窓下の机の、此方へ、炉を前にすると同時に、い....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
体得し、又体験せるところを、堂々と証言するであろう。最初は細き谷川の水も、やがて
相合して、爰に神の真理の大河となり、洋々として大地を洗い、その不可抗の威力の前に....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
一本松こそ場所|屈竟と、頃は五月の日も十四日、月はあれども心の闇に、迷う手と手の
相合傘よ、すぐに柄もりに袖絞るらむ。心細道岩坂|辿り、辿りついたはその松の蔭。か....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
がら出て来て、ばりばりと油の乾いた蛇目傘を開いた。トンと轆轤を切って、外套両名、
相合傘でいた私に寄越して「ちょっと骨が折れました、遠い引掛りなんですがね……聾で....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
も、襟裏の紅のちらめくまで、衣紋は着くずれたが、合わせた褄と爪尖は、松葉の二針|
相合したようにきりりとしている。 「その貴方、天狗様の友だち……友だちの天狗様…....
「妖怪学」より 著者:井上円了
ぶによると解釈せり。これを一身重我説と名づく。重我とは、我に二重の体ありて、内外
相合してこの一身を成立するを義とし、昼間は二種の我
相合して作用を現し、夜間はその....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
。これ、今日私が妖怪学を研究する大体の主意であります。 さて、この偶然に事物が
相合するということについては、これを仮に偶合もしくは偶中と申します。今この偶合を....
「迷信解」より 著者:井上円了
れの精神作用が手の筋肉の上に働き、知らず識らずの間に運動を盆の上に伝え、衆人の力
相合し相加わりて、おどりだすほどになるのじゃ。俗にコックリはよく人の年齢をあてる....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
は、外界一方より起こる原因 第二種は、内界一方より起こる原因 第三種は、内外両界
相合して起こる原因 まず第一種の例を挙ぐるに、狐火、鬼火、蜃気楼、その他越後の....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
の二学派あることを知らざるべからず。その一を取りて他を捨つるは正見にあらず、二者
相合してよくその中を得れば正見なり。しかれども、世論は常に動揺して一定すること難....
「西航日録」より 著者:井上円了
主治医岡村氏および事務長小野氏これに加わりて、五人内閣を団成し、中央のテーブルと
相合して梅花状をなし、悲憤のあまり口角泡を飛ばし、切歯腕を扼し、日本男児の真相を....