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相同
「相同〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相同の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
に貧血の結果であったらしい。 仰臥人如唖。 黙然見大空。 大空雲不動。 終日杳
相同。 二十一 同じドストイェフスキーもまた死の門口《かどぐち》まで引《ひ》....
「突貫紀行」より 著者:幸田露伴
通じて汽車の往復ある由《よし》なり。その乗券の価を問うにほとんど嚢中有るところと
相同じければ、今宵《こよい》この地に宿りて汽車賃を食い込み、明日また歩み明後日ま....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
頭ともう一人の足といった具合で、つまり、ちょうどトランプの人物模様みたいに、頭尾
相同じという恰好なんだよ。そこで、pとdとを抱き合わせて見給え。アルファベットの....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
子を踏んで―― 戈※剣戟を降らすこと電光の如くなり。 盤石巌を飛ばすこと春の雨に
相同じ。 然りとはいえども、天帝の身には近づかで、 修羅かれがために破らる。 ―....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
んけんげき》を降らすこと電光の如くなり、盤石《ばんじゃく》岩をとばすこと春の雨に
相同じ、然りとはいへども天帝の身には近づかで、修羅《しゅら》かれがために破らると....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
立て、口を尖らしていたのである。 憎い畜生かな。 石を打つは、その扉を敲くに
相同じい。まして疵つくるおそれあるをや。 「自動車が持つ、ありたけの音を、最高度....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
そこには少しもない。反革命は自ら欲せずして自由主義となった、とともにまた、それに
相同じき現象によって、ナポレオンも自ら欲せずして革命家となった。一八一五年六月十....
「歳時記新註」より 著者:寺田寅彦
で、その時の環が今日でもアレキサンドリアの博物館に保存してある。この日は昼夜長短
相同じでこれからだんだん夜長になる。ずっと昔十二宮を定めた頃には秋分の日地球から....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
まで聞こゆるほどにて、その状あたかも人が談話するに異ならず。ただ、その人の言語と
相同じからざるは、その音調が口笛のごとく聞こゆる点のみ。されば、これを聴ける群衆....
「妖怪学」より 著者:井上円了
るものなり。思想連合の作用は、今述ぶるごとく、一名称もしくは一音調の名称、音調に
相同じきか、あるいは相類するがために、その一種の心中に浮かび出でしときは、他もま....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
生を基《もとい》として幾度《いくたび》か同様の地点を描きたり。然れどもその画風の
相同じからざるは一見して瞭然《りょうぜん》たるものあり。北斎は従来の浮世絵に南画....
「梅雨晴」より 著者:永井荷風
ころに変りはない。蕩子のその醜行を蔽うに詩文の美を借来らん事を欲するのも古今また
相同じである。揚州十年の痴夢《ちむ》より一覚する時、贏《か》ち得るものは青楼《せ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
を置きて一宗の政府を組織することと、彫刻に属する偶像を用いざること等の数条、二者
相同じきによる。しかして、ロシアの宗教はロシア皇帝をいただき、これをして一宗総轄....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
て白土なり。ただし、その質砂よりも軽く、風来たればたちまち黄塵万丈を起こすことは
相同じ。樹木は常葉樹多く、落葉樹少なし。わが松と柳に似たるもの多し。ときに柳は新....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
かるる物也。……其の後後堀河院御時勅を承て新勅撰をえらばる。彼の集の心此の百首と
相同じかるべし。……此百首は二条家の骨肉なり。 と書いてある。常縁・宗祇頃の考え....