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相対的
「相対的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相対的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
性に関して断定を下すことができるとともに、その意味内容の成立した公共圏内における
相対的な価値判断を推知することができる。合理、不合理という語は、理性を標準とする....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
はこの平均とは多少ずつ皆違っているのである。これからも分る通り諸恒星もまた互いに
相対的に運動しているので、恒星の群の中で特に太陽だけが運動しているのではない。 ....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
「道」は大推移とも言うことができよう。主観的に言えば宇宙の気であって、その絶対は
相対的なものである。 まず第一に記憶すべきは、道教はその正統の継承者禅道と同じ....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
一つの実行的理想を立てて、これに適合するように対象物を一の特定の方面より眺めたる
相対的真理にすぎない。いまだ物そのものの最深なる真相ではないのである。最深の真理....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
喰えば、あたかも阿片において見ると同じ麻痺的症状を来し、絶対的人間嫌いが軟化し、
相対的人間嫌いと変るという文字通り苦肉の策を含んだものであった。果してその効果が....
「連環記」より 著者:幸田露伴
く物を問わないでも宜かりそうに思われる。然し恵心は如何にも謙虚の徳と自信の操との
相対的にあった人で、加之毫毛の末までも物事を曖昧にして置くことの嫌いなような性格....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
ったのであろう。「鄙にも月は照れれども」という句に哀韻があるのは、都の月光という
相対的な感じもあり、いつのまにか秋になった感じもあり、都の月光と相愛の妻との関係....
「青春論」より 著者:坂口安吾
して燕が身をひるがえす時、その身をひるがえす速力よりも早い速力で斬ればいいという
相対的な速力に関する考えだった。 ところが武蔵によれば、
相対的な速力それ自身に....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
軽蔑、無視しきった態度としか受取ることができないのだった。 いわば女のジロリの
相対的な敵意や反撥よりも、もっと思い上り、大人ぶり、見下している態度であった。 ....
「推理小説について」より 著者:坂口安吾
と考えているのかも知れないが、私はあべこべだと思う。 こういう仕掛というものは
相対的な条件が必要で、被害者の位置が定まっているとか、何時何分に被害者がその位置....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
った、と語った。 彼の話は真実であるに相違ない。しかし、治す人と治される人には
相対的なツナガリが必要で、万人向きのものではないにきまっているし、呉氏が人の病気....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
、ペルメルは生糸商人泣かせの札つきの悪者だったそうだ。日本の生糸商人のずるいのと
相対的に、外国の生糸商人も悪いのが多かった。生糸貿易にかけては素人のフリをして、....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
的権威である。つまり絶対的の価値である。自然であるとか、本然であるとかいうような
相対的なものでなく、絶対的価値、宗教的価値である。そうして信仰というものはこの価....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
献身的であるのに越したことはない。 だから、家庭的であるか、ないかは、女房との
相対的なもので、孤独であるが故に家庭的でないというのは、正しい云い方ではない。人....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
の証拠も求めたいとは思いません。しかし私はまだそれを疑います。イエスの言行はまだ
相対的のように思われるところがあります。ことにエホバの言行は、私にしばしば失望と....