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「相州〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

相州の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
政六年九月|七日《なのか》、菅笠《すげがさ》をかぶり、旅合羽《たびがっぱ》を着、相州無銘《そうしゅうむめい》の長脇差《ながわきざし》をさし、たった一人仇打ちの途....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
た。それは去年の春、彼のところへ弟子《でし》入りをしたいと言って手紙をよこした、相州朽木上新田《そうしゅうくちきかみしんでん》とかの長島政兵衛《ながしままさべえ....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
はしがき この小冊子は、明治二十七年七月相州箱根駅において開設せられしキリスト教徒第六夏期学校において述べし余《よ》の講....
二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
。……煩って動けないか、怪我をしていないかな。…… 以前、あしかけ四年ばかり、相州逗子に住った時(三太郎)と名づけて目白鳥がいた。 桜山に生れたのを、おとり....
星あかり」より 著者:泉鏡花
、雨戸の引合せの上の方を、ガタガタ動かして見たが、開きそうにもない。雨戸の中は、相州西鎌倉|乱橋の妙長寺という、法華宗の寺の、本堂に隣った八畳の、横に長い置床の....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
戚関係から滅亡の禍いをまねいたのであると伝えられている。 大久保相模守|忠隣は相州小田原の城主で、徳川家の譜代大名のうちでも羽振りのよい一人であったが、一朝に....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
自在の爪かと見ゆる。 二 修業中の小次郎法師が、諸国一見の途次、相州三崎まわりをして、秋谷の海岸を通った時の事である。 件の大崩壊の海に突出で....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
フト思出しましたは、老人一|人の姪がござる。 これが海軍の軍人に縁付いて、近頃相州の逗子に居ります。至って心の優しい婦人で、鮮しい刺身を進じょう、海の月を見に....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
を想うか、お米は恍惚して云った。 ――聞くとともに、辻町は、その壮年を三四年、相州|逗子に過ごした時、新婚の渠の妻女の、病厄のためにまさに絶えなんとした生命を....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ても右の所謂『小櫻姫』とは何人か? 本文をお読みになれば判る通り、この女性こそは相州三浦新井城主の嫡男荒次郎義光の奥方として相当世に知られている人なのであります....
恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
一 文政四年の四月は相州江の島弁財天の開帳で、島は勿論、藤沢から片瀬にかよう路々もおびただしい繁昌を....
悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
浦を、扇ヶ浜と申しまするで、それで、それ、此地を要島、これは見立で御座いますな。相州江の島の弁財天と同体にして、弘法大師の作とあります。別当は真言宗にして、金生....
」より 著者:岡本綺堂
まだ御挨拶も致しませんでしたが、あたくしはこのおじさんの遠縁にあたる者で、生れは相州小田原在、餓鬼の折から手癖が悪く……じゃあ大変だが、まあ些っとばかりペンペン....
活人形」より 著者:泉鏡花
の野も山も海も夕陽の茜に染みて、遠近の森の梢に並ぶ夥多寺院の甍は眩く輝きぬ。処は相州東鎌倉雪の下村……番地の家は、昔|何某とかやいえりし大名|邸の旧跡なるを、今....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
後細雨来たる。夕六時、房州長島の灯台望中に入る。乗客、喜色顔にあふる。夜十一時、相州観音崎下に停船す。 二十二日、晴れ。八時横浜に入る。長途五万七十五マイルを....