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「相成る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

相成るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
《こんちょう》支配|頭《がしら》から改めて触れ渡された。この上はしょせん長逗留は相成るまい。遅くも来月の十日頃までには、一同京地を引き払うことになるであろう。お....
修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
相のありありと見えたるは、われ拙きにあらず。鈍きにあらず。源氏の将軍頼家卿がかく相成るべき御運とは、今という今、はじめて覚った。神ならでは知ろしめされぬ人の運命....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
無い挙動応対だったろう。秀吉の前に景綱も引見された時、吉隆が、会津の城御引渡しに相成るには幾日を以てせらるる御積りか、と問うたら、小十郎は、ただ留守居の居るばか....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
持ち帰り候が、別封をもってお眼にかけし物こそ、その白粉にござ候。 かくて翌日と相成るや、金一郎様の変死あり、何んとももって合点ゆかず、異様の感に打たれ候ものか....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
刀は言葉を改めて呼んだ。 「へえ、――」 「半之丞が失踪いたして、今日で何ヶ年に相成るかの」 「へえ。――丁度満五年でござりますな」 「もう五年と相成るか」と帯....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
を賭物にして、推して草叢に足痕を留めた以来、とかく人出入騒々しく、かたがた妨げに相成るから、われら承って片端から追払うが、弱ったのはこの少年じゃ。 顔容に似ぬ....
初孫」より 著者:国木田独歩
たるの諺で行けば、おいおいと百千万両何のその、岩崎|三井にも少々融通してやるよう相成るべきかと内々楽しみにいたしおり候 しかし今は弁当官吏の身の上、一つのうば....
お住の霊」より 著者:岡本綺堂
それは近ごろ不思議な事を承わる、御存知の通り、拙者は当|邸に生れて已に二十余年に相成るが、左様な事は見もせず聞も及ばぬ、しかし拙者の妻に限って毎夜左様な不思議を....
名士訪問記」より 著者:海野十三
方がいいという。これでは折角の佐野電気特許事務所も気の毒ながら間もなく門前雀羅と相成るであろう。だがまた考え直してみると、この気の小さな男があのようなことをいう....
善悪両面鼠小僧」より 著者:国枝史郎
ご注意願いたいものじゃ」 「心得てござる。注意致すでござろう」 「最早お引き取り相成るよう」 「左様でござるかな。……しからばご免」 さんざん油を取られたあげ....
」より 著者:岡本綺堂
だが、折角のおたずねだから何か話しましょう。」 と、老人は答える。 「そこで、相成るべくは新年にちなんだようなものを願いたいので……。」 「いろいろの注文を出....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
欠乏で」 「へえーン」 「三人で二月三月、事に依ったら半歳か一年、それだけ厄介に相成るとして、その間に宿代の催促されてはちょっと困る。それが承知ならこのままに腰....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
打のめさないんだい。――必ず御無用だよ。そういうかたがたを御紹介とか、何とか、に相成るのは。」 「あんさんは酔ってですね。」 と涙も忘れて、胸も、空洞に、ぽか....
妖怪報告」より 著者:井上円了
し小生が奇夢に御座候。こは、かねて新聞広告にて、昨今御病気中、右ら妖怪御取り調べ相成る趣、承知いたし候につき、まことにつまらぬ一場の夢記には候えども、万一御研究....
五重塔」より 著者:幸田露伴
めし寄らるることあり格別の御詮議例外の御慈悲をもって、十兵衛その方にしかとお任せ相成る、辞退の儀は決して無用なり、早々ありがたく御受け申せ、と云い渡さるるそれさ....