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相打つ
「相打つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相打つの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
暮れ近い薄日を映えさせて、時ならぬ剣林、怒罵《どば》、踏み切る跫音、気合いの声、
相打つ銀蛇《ぎんだ》、呼吸と、燃える眼と――。 あわてたのは承知の由公で、剣の....
「夢鬼」より 著者:蘭郁二郎
彼女にとって、恵まれた偶然だった。彼女は、先刻から、この野獣のような、肉と骨との
相打つ、荒々しい雰囲気に飛出して行こうとしても、足が前に出ぬ程の亢奮を感じていた....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
、突然暗黒な物凄い空間の中に眼が覚める。周囲からは鼓膜でも破り相な勢で鉄と鉄とが
相打つ音が逼る。動悸が手に取る如く感ぜられて、呼吸は今絶えるかとばかりに苦しい。....
「ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
ニングしたり、おたがいの髪をつかみ合いをしてたわむれたり、まろびつころびつ女体の
相打つ響が白い餅をつくように心地よげな音をたてている中を、 「降参々々々々」 ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ちに乗じて、肉薄してきた。 丘一帯は、松の暗がりは、たちどころに鳴動しだした。
相打つ怒濤の吠えと、白い穂先やつるぎの飛沫に。――それも時たつほど、獣林の揺れに....