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相槌を打つ
「相槌を打つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相槌を打つの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「食魔」より 著者:岡本かの子
批評として笑窪に入った檜垣の主人まで「そういえば、なるほど、君の芸術は味だな」と
相槌を打つ苦々しさ。 鼈四郎は肺腑を衝かれながら、しかしもう一度|執拗に夫人へ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
る。」と百姓は仙十郎の盃をうけた。 「上の伏見屋の旦那。」と遠くの席から高い声で
相槌を打つものもある。「おれもお前さまに賛成だ。徳川さまの御威光で、四艘や五艘ぐ....
「家」より 著者:島崎藤村
た収入が無いのは一番困りましょう」 「言わば、お前さん達のは、道楽商売」とお種も
相槌を打つ。 三吉は答えなかった。 「正太もね、お前さん達の書いた物は好きで、....
「罌粟の中」より 著者:横光利一
面白うございましたね」 「昨夜は、僕も面白かったですよ」 と梶も快活にヨハンに
相槌を打つことが出来た。事実、昨夜のことを思うと、あれ以上に愉快なことはまたとあ....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
世界観の一種の世間見ずと独よがりとから発生する(そして科学者は之に対して消極的な
相槌を打つ)。彼等は批評という巨象の特に円滑な皮膚の部分だけを「文学的」に撫でま....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
のはしがるのは」]農村に於ける資本家(?)のやることで、軍部ともあろうものが夫に
相槌を打つべき筋合いではない筈だ。で、軍部は世間の「誤解」を招かないように農村と....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
ござるからな」 一人の声が、なだめるように云った。 「さようさよう何も主命で」
相槌を打つ声が直ぐにした。 「それにさ、あれくらいの女なら、この世間にはいくらで....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
の上り高を聞くのだと仰ってでした。あの娘さんは実に熱心な社会学者ですな。 彼も
相槌を打つ。 ――そうですな。本当に熱心な社会学者ですな。 同時にこの物知り顔....
「肌の匂い」より 著者:三好十郎
いいんだ」久保が言つた。それに對して佐々が、 「そうだよ、よせばいい」とアッサリ
相槌を打つたのは、意外だつた。 「どうして貴島は黒田なんて男の所で、あんな事して....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
この田舎者をご存知とは、意外でもあり、何か大へん欣しい気もします。そのおことばに
相槌を打つわけではありませんが、実はそれがしも国許におるうちから羽柴藤吉郎なるお....