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相知
「相知〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相知の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
も、他所よりも心をつけてやるとこう仰せられるのじゃ。が、もし三日のうちに下手人が
相知れぬにおいては、庄屋を初め名主、村年寄一統を下手人の代りに磔に上げるかも知れ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ということだった。 そういうこの先輩は最初水戸の学問からはいったが、暮田正香と
相知るようになってから吉川流の神道と儒学を捨て、純粋な古学に突進した熱心家である....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
。ついては仏国ミニストル、ひとまず軍艦ウエストの船中へ引き取りおり、なお右行くえ
相知れざる人々死生にかかわらず残らず当方へ御差し返し下されたく、明朝第八時まで猶....
「連環記」より 著者:幸田露伴
まいて号を円通大師と賜わった。前世因縁値遇だか何だかは知らぬが、此頃寂照は丁謂と
相知るに至った。 丁謂は恐しいような、又|然程でも無いような人であるが、とにか....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
入り召使りゅう雇女駒と申す者を切害致し右死体は河中へ投込候ものと相見え今以て行方
相知れ不申候又土蔵へ忍入りしや私所持の衣類金銀とも悉く盗取り逃去り候跡へ我等|参....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
活をして戻つてきたが、闇屋のかたはら小さな雑誌の編輯など手伝つてゐるうちに倉田と
相知り、傾倒して彼を先生とよび、始めて偉大なる思想家に会つたと大いに感激してゐる....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
儀ハ、兵学雑談、或ハ堂上方ノ儀、其外恐入候不敬ノ雑談|申散候ハ、其方共|申立ヨリ
相知レ候、大弐ハ死罪、右門儀ハ獄門|罷成、御仕|置相立候ニ付、不届ナガラ訴人ノ事....
「反省の文学源氏物語」より 著者:折口信夫
る。六条御息所は皇太子の死後、十分な門地財産を持って六条に住んでいる時に、源氏と
相知る事になる。非常に貴族的に見識高く、嫉妬心の強い人で、源氏の自由な恋愛生活を....
「純情狸」より 著者:佐藤垢石
たに違いない。藩公に、生きた人間を奉るというのは、失礼に当たるという思し召しかも
相知れません。 もっともの観察であると雀右衛門は、下僚の言葉に耳を傾けた。そこ....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
たる画はどんな作である乎、先年の椿岳展覧会は一部の好事家間に計画されたので、平生
相知る間を集めて展観したのだから、この展覧会で椿岳の画の全部を知る事は出来なかっ....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
生の登山ぶりを知りかつ余に関する新聞の虚報に慣れておれば、姉ほどには驚かずこの頃
相知りたる北竜村の西島清太氏も驚き、わざわざ札幌に出でて、卜者に見てもらいしに、....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ほとんどその真面目を失うて居ります。
今日世界における二つの大乗仏教国が互いに
相知り相|交って世界に真実仏教の光輝を発揚するの時機は正しく来ったのであります。....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
いての観劇は、これを第三回とす。市川氏にはさきにインド・ボンベイにおいてはじめて
相知り、ここに九年を隔てて、さらに豪州において再会を得たるは奇遇というべし。一詩....
「特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
流考」に説くところの如く、社会の落伍者がここに流れ込んだのも多かろう。所謂「生国
相知れ申さぬ」「見懸人穢多」の子孫という類のものの中には、エタならぬ落伍者も雑っ....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
く跡を絶つに相違ありません。 しかし単に差別しなくなったということと、相近づき
相知り合うということとの間には、大いなる相違があります。単に差別せぬというばかり....